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「イヤイヤ期」子どものやる気を引き出し、楽しく乗り切る接し方コツ4つ

それまで素直だった子どもが、言うことを聞かなくなったり、ときには床に寝転がってまで自己主張したりと、戸惑いも多いイヤイヤ期。そんなイヤイヤ期を、楽しく乗り切るためのコツをご紹介します。子どもが言うことを聞かないからと、うんざりしながら過ごすだけではもったいないですよ。子育ての転機でもあるイヤイヤ期の接し方のコツを、小中学生の子どもをもつ現役保育士がお伝えします。上手に接していけば、その後の子育てが本当に楽になりますよ。

 

イヤイヤ期は「自己主張期」

子どものイヤイヤ期は、第一次反抗期と呼ばれる大切な成長過程です。「自分はこう思う」「こうしたい」という、自我が芽生えてきた証拠なのですね。「イヤ!」と言える自己主張はとても大切です。まずは自己主張できるようになったことを喜びましょう。この時期に、子どもが自分としっかり向き合い、自分でどうしたいかを理解して、自分の思いを人に伝えたり、自分で実行できるようになると、子育てが楽になります。そうは言っても、言うことを聞いてくれない子どもに付き合うのは大変です。接し方のコツを理解して乗り切りましょう。

 

コツ1:子どもの思いに共感し心を満たす

イヤイヤ期の子どもは、わざと大人を困らせようとしている訳ではありません。自分でもどうしていいか分からず、大人に思いをぶつけながら、どうやったらうまくできるのか試行錯誤しているのです。何でもやってみたい時期なのですね。まずは、子どもの「やりきれない気持ち」に寄り添ってあげましょう。そして、ボタンがうまくはめられずに怒っていたら、「ボタン入れるの難しいね」などと言葉に出して、共感していることを伝えましょう。するとママは自分を理解してくれていると感じ、心が満たされ、また挑戦する原動力になります。

 

コツ2:大げさに褒めてやる気を促す

子どもはいつも誰かに認めてほしいと思っています。それも特にママに認めてもらいたいのです。イヤイヤ期は、分かりやすいよう、大げさに褒めるといいでしょう。そのとき、子どもの目をしっかり見ながら褒めるのがポイントです。目を見て褒めると、ママが見ていることが伝わり、子どもに安心感が生まれます。この安心感があるからこそ、初めてのことにも挑戦できるようになるのです。また「できたこと」だけでなく、「やっている過程」も褒めてあげることで、やる気を促すことができます。

 

コツ3:こだわりを認めていろいろなことを吸収させる

こだわりが強くなるのも、イヤイヤ期の特徴です。「これをやりたい」「この服がいい」など、いろいろなことを言って大人を困らせますが、危険なこと以外はできる限りこだわりを認めてあげましょう。ダメと言うと、余計にこだわります。例えば、上着とズボンの組み合わせにこだわったときは、大人から見てセンスがよくなく良くなくても、世間の目は気にせず、好きなように着させてあげるといいですね。ここで大人がやめさせてしまうと、学びのチャンスを奪ってしまいます。うまくいったことも、うまくいかないことも、子どもにとっては全てが学びになります。またイヤイヤ期が過ぎれば、そこまで執着しなくなる場合も多いものです。こだわりからたくさんのことを学ぶ「チャンスの時期」と考えましょう。

 

コツ4:反対言葉を使って自覚を促す

何でも自分でやりたいイヤイヤ期の子どもは、「自分でやる」と言って挑戦します。しかしうまくいかないこともあるので、結果的に「クツ履かない!」と投げ出してしまうこともありますよね。そんなときは、させたいことと反対のことを伝える「反対言葉」を使うことで、子ども自身が自分でどうしたいのかを、正しく認識させることができます。「クツ履かない」と言ったら、「クツは履かなくてもいいよ」と、やって欲しいことと反対のことを伝えると、「やっぱりクツ履く」と反射的に言うものです。あえてこのようなやり取りをすることで、自分から進んで「やりたい」に変わるのですね。

 

まとめ

親からすると戸惑いも多いイヤイヤ期ですが、この時期をどう過ごすかで、あとあとの親子関係が変わってきます。子どもがうまくいかなくて怒り出すと、ついついこちらも一緒になって怒ってしまいがちですが、イヤイヤとなってしまう子どもの思いに寄り添うことで、子どもの心が満たされ、親子関係も良好になります。自分の気持ちをしっかり出し、思う存分イヤイヤ期を味わった子どもほど、たくさんのことを吸収できるのです。初めてのことに挑戦する子どもの気持ちになってみると、大変だと思っていたイヤイヤ期が何だか楽しくなってきますよ。自己主張ができない子どもの方がよほど心配です。イヤイヤ期には必ず終わりがくるので、気楽に構えて乗り切りたいですね。

 

Izumi(保育士)

小中学生の2人の子どもを持つ保育士です。
たくさんのお子さんやご家族に出会った経験を生かし、子育てや生活が楽しくなるような記事を執筆できたらと思っています。
手芸やDIY、インテリアや雑貨も大好きです。