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【栄養士まなさん節約レシピ16】「食材ノート」を在庫管理と買い物メモに

前回は、1週間分まとめ買いした食品を、具体的に毎日のお弁当メニューへ展開していく方法をご紹介しました。今回は、在庫管理と買い物メモにダブルで使える「食材ノート」と、買ってきた食材から作れる季節のお弁当メニューを紹介します。先取り仕事で、毎朝をラクにしていきましょう。

 

便利な「食材ノート」を作ってみましょう

みなさんは今、家にどんな食材があるか、全て把握できていますか?1冊のノートに書き出すことで、在庫管理と買い物メモの両方に活用できる「食材ノート」をご紹介します。以前、連載10回目で「買い物へ出かける前に、冷蔵庫の棚卸しをする」というお話をしました。その際に、冷蔵庫・食品庫の在庫を書き出したのが、写真上、左側の青い付箋です。在庫確認で賞味期限の短い食材があれば、分かるように書いておきましょう。実際に使うときは、左側の付箋を冷蔵庫のドアに貼っておいて、在庫を使ったら横線で消しています。この在庫リストを元に、翌日からの献立を考えて買い足す食材を記入するノートが、写真下の「食材ノート」です。左側に在庫を転記し、右側に買い足す食材を書き出しますが、青い付箋を左側に貼ってしまえば、在庫の転記の手間も省けます。

 

在庫リストを見ながら夕食の主菜を決める

次に、献立の考え方をご紹介します。在庫リストを元に献立を考えるときは、夕食の主菜から考えていきます。4回分のお弁当が必要なので、お弁当にリメイクしやすいおかずを考えると便利ですね。主菜のメイン材料は、魚2:肉3:卵または豆類1:フリー1のパターンで考えます。フリーメニューは前の週の残り食材や、特売品を利用すると考えてください。表1のように、献立と必要な材料をリストアップしていきます。

 

主菜の材料を使ってもう1品献立を考える

主菜の材料として5種類のタンパク源が挙がりました。次にこれらのタンパク源で、副菜のメニューが作れないかを考えてみましょう。おそらくこの段階が、みなさんお困りのところだと思います。慣れるまでは、インターネットの料理サイトや、手持ちの料理本を活用するといいですね。

こうして2つ目の表のように、全体のメニューが決まったら、それぞれに必要な材料を買い物メモとして、ノートに書き出していきます。このノートの大きさは、買い物に持参することを考えれば手のひらサイズがベストです。デジタル派の方はスマホアプリを使用してもいいですね。

 

買い物をした日:ササミの野菜巻きなど計4品を作って冷凍

ササミは筋を取り、観音開きにしてラップを乗せ、上からめん棒などを転がして平らに潰します。ニンジンは拍子木切りにして薄い塩湯で茹でます。最後の1分でインゲンを投入して一緒に茹でてください。ササミへ塩コショウを振り、野菜を芯にして巻きます。型崩れが心配な場合は、巻き終わりを楊枝で止めます。フライパンで焼いて、翌日のお弁当に使う分は冷蔵、残りは冷凍保存します。ドライカレーは、ひき肉とニンジンと玉ネギなどを使って汁気が少なくなるように作り冷凍しておきます。うずら卵の甘酢漬けは清潔な容器で作って冷蔵保存、そのほか、キンピラゴボウも作って冷凍保存しておきます。

 

月曜日のお弁当:ササミの野菜巻き、キンピラ巻き卵焼き、サツマイモのレモン煮、くだもの

ササミの野菜巻きは昨日作って冷蔵しておいたものです。醤油とみりんを絡めて再加熱してください。卵焼きは、昨日作ったキンピラを芯にします。サツマイモのレモン煮はレンジで作りましょう。

 

火曜日のお弁当:ドライカレーのおにぎり、うずら卵と野菜の甘酢漬け、枝豆串、マッシュポテトの包み揚げ、くだもの

冷凍しておいたドライカレーをレンジ解凍してごはんに混ぜておにぎりにします。衛生面を考えて、おにぎりは素手で握らずラップを使いましょう。甘酢漬けは週初めに作っておいた常備菜です。マッシュポテトは前夜の付け合せとして作っておき、チーズと一緒にギョウザの皮に包んで揚げます。

 

木曜日のお弁当:三色丼、プチトマト、ちくわとチーズ、キュウリ、くだもの

前夜のうちに鮭を茹でて、皮と骨を取ってほぐし、そぼろにして冷蔵しておきます。炒り卵はレンジで作ります。写真では裏ごししています。インゲンは斜め薄切りにしてサッと油で炒め、砂糖とポン酢で味を付けます。チクワの中にチーズを入れるのは定番おかずです。プチトマトのヘタを取るのを忘れずに。

 

金曜日のお弁当:いなりずし、鮭のマヨ焼き、冷凍卵焼き、オクラとチクワのお浸し、くだもの

キンピラを刻んで作り置きの甘酢と一緒にごはんに混ぜ、市販のいなり揚げに詰めます。冷凍しておいた甘塩鮭を茹でて解凍と加熱を同時に行い、マヨネーズを塗ってオーブントースターで2分ほど焼きます。オクラとチクワのお浸しは、しっかり汁気を切ってカップの底にお麩を敷いてから入れると汁漏れしません。

 

まとめ

梅雨時なので、食品の衛生管理には特に気を付けてください。弁当箱はきれいに洗って乾かし、食品用アルコールか酢をスプレーしてからおかずを詰めましょう。子ども向けのお弁当はあまり味を濃くできないので、味付けにも酢を使うといいでしょう。

 

 

まなさん(管理栄養士)

初めて包丁を握ったのは小学4年生。料理好きが高じて管理栄養士に。
主婦歴30年、得意分野は「オカンのメシ」。
大食いダンナと偏食息子のために日々料理を作る。
おしゃれな盛り付けとは生まれてこのかた無縁なのが少し悲しい。