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【基本の薬膳14】自覚症状を見極める指標、体質の「寒」と「熱」

A's Pumpkin(薬膳マイスター)

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東洋医学や薬膳では、自覚症状から不調を導き出し、症状を食材や漢方で和らげることで病気を未然に防ごうとします。今回は体が冷える「寒」体質か熱がこもる「熱」体質かの見極め方を知って、体を楽にしていきませんか?食材にも体を冷やしたり、温めたりする分類(「五性」)があるように、自分の体調を見極める指標に「寒(かん)」、「熱(ねつ)」があります。「寒」「熱」の違いを知ることで、自分の体に合った食材を選べるようになり、体バランスを調えるのに役立ちますよ。

 

自分の体質や症状を知る方法の1つが「寒」と「熱」

東洋医学や薬膳では、8つの概念(「八綱弁証(はっこうべんしょう)」)で体を診ていきます。8つもあると「分かりにくい」、「大変そう」という声が聞こえてきそうですが、8つは別々なのではなく、2つの対になる考え方が4つあるだけなので大丈夫。今回は、柱になる「寒」「熱」の体質や特徴を紹介していきます。みなさんすでに、体型や症状などの体質は人それぞれ異なるとお分かりだと思いますが、体質には日々の出来事から受ける反応に強弱があるのが普通で、季節によっても変化すると覚えておきましょう。自分のタイプが分かったら、バランスの調整方法をチェックしてみてくださいね!不調がはっきりしている方は、症状を改善するメニューも参考にしてください。

 

得意な季節や嗜好で見る「寒」「熱」

これまで、「証(しょう)」という言葉を使い、証は体の反応や症状のこと、と紹介してきました。「寒」の体質は「寒証」、「熱」の体質は「熱証」とも呼ばれ、「寒」「熱」それぞれの証に特徴があります。

 

<「寒」体質(寒証)の特徴>

  •  得意な季節は夏
  •  自身に冷えがあるため、気温の高い季節の方が過ごしやすく感じます
  •  日頃から温かい食べ物を好む場合が多く、それほど喉も渇きません

<「熱」体質(熱証)の特徴>

  •  得意な季節は冬
  •  自身が熱を溜めやすいため、冬の方が過ごしやすく感じます
  •  日頃から汗をかいていることが多く、冷製食品を好み、冷たい飲み物を飲んでも不調を感じません

 

「寒」体質(寒証)の傾向が強く冷えが気になる場合は、体を温める「温熱性」食材を中心に、温かい調理方法を心掛けます。「熱」体質(熱証)でのぼせがあったり、熱の発散がうまくいかない場合は、体を冷やす「涼寒性」食材を中心にバランスを取ります。「寒」「熱」の体質は変化することもあるので、季節や体の状態により調整しましょう。

 

「寒」「熱」では性格も違ってくる

「寒」体質と「熱」体質では、表れる性格も異なりますので、代表的な性質をご紹介します。

 

<「寒」体質(寒証)の性格・性質>

エネルギーは不足ぎみ、冷静沈着、消極的、行動力はさほどない など

<「熱」体質(熱証)の性格・性質>

エネルギーは過剰ぎみ、先頭に立ちたがる、積極的、思い立ったら行動する 

など

 

「陰陽」の考え方でお伝えしましたが、どちらかが良いという考えではなく、自分にとってバランスのとれた中庸の状態を良しとします。

 

体型や体質にも影響する「寒」「熱」

体型や体質にも、「寒」「熱」で大きく差が見られます。

 

<「寒」体質(寒証)の体質や体型>

代謝が落ちている、色白、手足の指が細い、体型は細身・なで肩、体に冷えを感じる・感じやすい、便が緩め、下痢しやすい、頻尿 など

<「熱」体質(熱証)の体質や体型>

目が充血する、手足の指が太い、体型はがっちりしている、全体的に太めで肩が張っている、冷えを感じない、体に熱がこもりやすい、便が固め、便秘しやすい、体力はあるがバランス崩れがある など

 

同じ風邪を引いても、「寒証」はゾクゾクするような寒気を感じ、「熱証」は体が熱をもって発散されにくく顔が赤くなることが多いです。

 

体の周期や睡眠で見る「寒」「熱」

「寒」体質か「熱」体質かでは、動きやすい時間帯や、睡眠時間にも違いが見られます。

  

<「寒」体質(寒証)の周期と睡眠>

脈:遅め、生理周期:長め、睡眠時間が長め、眠りが浅く熟睡できない、朝までにたびたび目が覚める、夜の方が動きやすい  など

<「熱」体質(熱証)の周期と睡眠>

脈:早め、生理周期:短め、睡眠時間:短め、熟睡できる、日の高い時間に動きやすい  など

 

今回は「寒証」と「熱証」の特徴をご紹介しましたが、急激な体重減少や不眠といった症状は、背後に病気が隠れていることがあります。薬膳の効果は「絶対」ではありませんので、無理をせず、強い不調を感じる場合は必ず専門医を受診しましょう。

 

過ごしやすいと感じる体を目指す

「寒(かん)」「熱(ねつ)」の考え方はあくまで指標で、どちらかが特に良い、悪いということはありません。これらを基準に自分の体調を診て、どちらかに偏りが強ければ食事(薬膳)でバランスをとって中庸(=健康)に近づけたり、みなさんが過ごしやすい状況へ変化させていきます。その場合、食の「五性」でご紹介したとおり、体を冷やす食材か温める食材かを知り、バランスのとれた配合(「五味調和」)で食生活を考えます。また【不調の薬膳13】で「ショウガ」の食べ方をご紹介しましたが、【プチポイント】にあるとおり、冷え性だからとショウガだけ食べても体バランスは整わないため、主菜や副菜のバランスが大切なのです。まずは、自分で自覚できる体調へじっくり目を向けてみてくださいね! 

 

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日々健やかに過ごしたいと考える、おばちゃまライターです。
薬膳マイスター資格を取得、自然由来食材のエネルギーをよりよく活かすことで、ひとりでも多くの方が健やかに過ごせるお手伝いが出来ればと思っております。国際薬膳食育師3級。

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