暮らし

【産前産後ハッピーライフ3】夫婦で「胎盤」を見て分かる!休養の大切さ

前回「胎盤」とは何かについて、お伝えしました。今回は、「産後は無理をしないで休む」理由を理解するうえで、「胎盤」が重要なアイテムであることをお話しします。出産時、ぜひパートナーと一緒に「胎盤」を見てみてください。

 

「胎盤」は子宮の内膜が大きくなったお母さんの体の一部

胎盤は通常時の子宮内には存在しません。妊娠したときに、お母さんの子宮内膜が増殖してできる組織と赤ちゃんの組織とがつながって形成される中継基地です。そして、妊娠中にお母さんの子宮の中にあった胎盤とへその緒は、赤ちゃんが生まれたら一緒に出ていきます。でも、10カ月近くお母さんの子宮内にあって、お母さんの内臓の一部として機能していたことに変わりありません。

 

胎盤が剥がれたところは「見えない大怪我」

胎盤は子宮から剥がれるとき、冷蔵庫へ張り付けたマグネットシートみたいにペロンときれいに剥がれるわけではありません。10カ月近く子宮の壁にがっちりくっついていた組織なので、メリメリっと剥がれます。

さて問題です。メリメリっと胎盤が剥がれたあとの子宮の壁はどうなっているでしょうか?答えは「血がダラダラと流れている胎盤サイズの生傷ができている」のです。

 

「全治1カ月半~2カ月の重症」を共有しよう

前回「胎盤の大きさは両掌を軽く広げたぐらい」とお伝えしました。つまり、同じサイズの生傷が産後の体内にはあるのです。見えないので実感しにくいかもしれませんが、同じ生傷が太腿にあると思ってください。きっと包帯ぐるぐる巻きです。仕事は休んで、家で安静にしていることでしょう。もしかしたら痛くて歩けず、車椅子に乗っているかもしれません。ちなみにこの生傷は全治1カ月半~2カ月です。どうですか?「休んだ方がいいかも……」と思いませんか?この感覚をパートナーと共有して欲しいのです。

 

パートナーと「胎盤」を見て、一緒に実感する!

女性が妊娠出産をしても、男性の体は何も変わりません。特に産後は、見た目が元の体へ戻るので、余計に何が大変なのか男性には理解しにくいです。でも胎盤を見ることによって「うちの奥さんは、腹の中にあのサイズの怪我をしてるのか!」と実感できるのです。特に男性は内臓や血が苦手です。余計に「えらいこっちゃ!」と感じて理解を示してくれることでしょう。ですのでぜひ、パートナーと一緒に胎盤を見て「産後の養生の大切さ」を感じてください。

 

 

はなみらん花香(産前産後ケアアドバイザー)

産前産後ケアアドバイザー。マタニティアロマセラピスト。
都内総合病院産科に勤務しつつ、妊娠~出産・産後まで寄り添いひとりひとりに合ったケア&サポートをする「マタニティ&産後専門アロマセラピーケアサロンはなみらん」で心身のケアを提供中。