暮らし

【不調の薬膳19】抗ストレス!「疲れやすい」に効く食材のお手軽レシピ

ストレスの原因は「トラブル」だけでなく、家事や仕事の忙しさ、疲れが重なっても増幅します。今回は、負荷がかかった体を楽にしたり、ストレスに負けない食べ物で作る薬膳レシピをご紹介します。何気なく食べていた「春菊」や「黒豆」にストレスを和らげる作用があったり、お茶に入れるだけのとっても手軽な「棗(なつめ)」、「クコの実(クコシ)」もあるので、この機会に試してみませんか?調理の前に野菜の香りを楽しんでも、とっても効果的なんですよ!

 

冬に向かって美味しくなる「春菊」で作るキノコの酢和え

春菊のおすすめレシピは「春菊とキノコの酢和え」。このレシピなら春菊だけだと少し食べにくいと感じる方も美味しくいただけますよ。ポイントは春菊は茹で過ぎないこと。腸をキレイにするキノコと合わせて、酢(米酢、穀物酢、黒酢)か甘酢で和えましょう。お好みで「白髪ネギ」や「ミョウガ」を添えると、風味が変わって爽やかに!「春菊」は「気」を流す働きが強いので、自律神経に働きかけてイライラを和らげたり、独特の香りが疲れて落ちた食欲に効く野菜です。同じく香りが効く野菜といえば、イライラやストレスを解消する薬膳(【不調の薬膳5】)でご紹介した「セロリ」。気持ちをスッキリさせるほか、体の熱を冷ましたり頭痛に効きますよ。調理前に、野菜の香りでたっぷりリラックスしてみてくださいね!

 

ホルモンバランスの調整にも、「黒豆」とサトイモの煮物

フライパンで炒った「黒豆」は、ごはんやお茶など、何にでも使えて、活躍の場がたくさんあります。ごはんなら炊き込むだけ、お茶ならお湯を注いだり煮出すだけと、意外と簡単に摂れるんですよ!おすすめのおかずは、「鶏団子と一緒に煮たサトイモの煮物」で、鶏団子とサトイモを煮たら、よく炒った黒豆を追加して、醤油で味付けて、片栗粉でとろみを付けます。とろみのあるスープは鶏の旨味もたっぷりで、寒くなってくる季節におすすめです。「黒豆」は「血」を補ったり、「腎」の働きを助けて体に力を付けくれますよ。黒豆は「イソフラボン」を含むので、生理痛や更年期障害に効き、ホルモンバランスを調える作用も期待できます!

 

「玖瑰花」と「蜜棗」のお茶でリラックスタイム

煮込み料理にも登場する「棗(なつめ)」は精神を安定させる作用があり、疲労も改善します。おすすめなのは、女性特有のイライラを和らげる「玖瑰花(マイカイカ)」のお茶に、すでに甘い味付けがされている「蜜棗(みつなつめ)」を入れる飲み方。玖瑰花のお茶と蜜棗のほのかな甘味の相性を味わってみてください。棗も玖瑰花(マイカイカ)も血流を良くしたり、気持ちを穏やかにする作用があり、とくに玖瑰花は香りが良く、気持ちを楽にしてくれます。玖瑰花のお茶以外では、黒豆茶に棗をトッピングするのもおすすめです。

 

小さな赤い「クコの実」に、パワーたっぷり

写真のカップの中に浮いている小さな赤い実が「クコの実(クコシ)」で、お茶やお酒、デザートにトッピングされているのを見たことがある方も多いと思います。力を付けるために食べるなら、お粥に入れるのがおすすめ。鶏ガラで調味したお粥へ、蒸した鶏ササミ(「平性」「甘味」)も加えれば、滋養を補うこともできます。 クコの実は「肝」に働きかけて「血」を補い、気持ちを落ち着かせたり、老化を防止する効果もあります。杏仁豆腐などで目にする機会があれば、よけずに食べてみてくださいね。苦さはなく食べやすいですよ!

 

まとめ

ストレスが続いたり、忙しさが続くと夜になっても交感神経と副交感神経がうまく入れ替わらずに、寝つきにくいことがありますよね。ぐっすり眠るためには、【不調の薬膳10】で、「ホットミルク」や、ハチミツ自体の入眠効果も期待できるハチミツ入りホットミルクをおすすめしました。 さらに「ハチミツ」には、気持ちの高ぶりを和らげてくれる鎮静作用もあるので、寝る前に小さじ1杯ほどを舐めたり、ホットミルクに加えて飲んでもよく眠れますよ。

 

 

A's Pumpkin(薬膳マイスター)

日々健やかに過ごしたいと考える、おばちゃまライターです。
薬膳マイスター資格を取得、自然由来食材のエネルギーをよりよく活かすことで、ひとりでも多くの方が健やかに過ごせるお手伝いが出来ればと思っております。国際薬膳食育師3級。