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現役保育士のアイデア、トイレトレーニングの始め方1「慣らしトイレ期」

「トイレトレーニング」による排泄の確立は、練習すれば早くできるという種類のものでもない、とても時間のかかるものです。今回から3回に分けて、トイレトレーニングのポイントをご紹介していきます。今回は「慣らしトイレ期」です。まずはトイレトレーニングを始める目安を、小中学生の子どもをもつ現役保育士がお伝えします。

 

トイレトレーニングは3段階、まずは「慣らしトイレ期」から

トイレトレーニングには、「慣らしトイレ期」「トレーニング期」「1人トイレ期」の3段階があります。「慣らしトイレ期」はおよそ1歳半から、トイレに慣れながら排泄の感覚を覚える段階です。「トレーニング期」は、約2歳ごろで、実際にトイレでの排泄を覚えていく段階です。そして「1人トイレ期」は、ママの助けを借りず、トイレでの排泄を1人きりで全て終わらせる段階で、3歳くらいでしょうか。年齢は子どもによって、かなり差があるので、あまり気にしすぎないようにしましょう。今回は「慣らしトイレ期」について、次回以降で「トレーニング期」「1人トイレ期」について、ご説明しますね。

 

トイレトレーニング開始の目安

個人差もありますが、このようなサインがあったら、トイレトレーニングの開始の目安です。

 

  1. 排尿間隔が2時間以上が空く
  2. お昼寝のあと、おむつが濡れていないことが増える
  3. 歩行が安定している
  4. 座位が安定している
  5. 大人の言っていることを理解している

 

排尿間隔が空くことが必要なことはよく知られていますが、それ以外にもおまるや便器に座るには、歩行の安定や、座った姿勢が保てるといった、体のバランスが取れていることも大切です。また子どもが、「(おしっこ)出た」と伝えてコミュニケーションが取るためにも、大人の言っていることを理解していることが大切です。 

 

苦手意識を減らして「トイレ」を楽しい空間に

狭いトイレの空間が苦手という子どもも多いようです。まずはトイレそのものを、子どもが行ってみたくなる楽しい空間にすることが大切です。お子さんの好きなキャラクターや動物などの絵を貼って、明るい空間を心掛けてくださいね。おもちゃを置くと、おもちゃに気を取られてしまうので、壁面に貼るくらいがおすすめです。

 

「おしっこサイン」を見付けよう!

子どもはおしっこがしたくなると、さまざまなサインを出すようになります。お子さんの様子を観察してみると、その子なりの「おしっこサイン」が必ずあります。多いのは、急に動きが止まる、身震いする、そわそわする、などです。サインが出たら、「トイレに行ってみる?」と声を掛けて誘ってみましょう。また、お昼寝のあとや食事前後、お出かけ前など、生活の節目はおしっこが出やすいので、誘いやすいタイミングです。

 

まずはトイレに座れるだけでOK

最初はまず、トイレに座れたら、たくさんほめてあげましょう。1分程度座れたら、おしっこが出ても出なくても、トイレを終わらせます。ずっとトイレにいると、トイレが遊ぶ空間になってしまうので注意してくださいね。1分程度で終わる歌を歌うのも、トイレの終わりが分かりやすくなります。トイレの狭い空間が苦手な子も多いので、最初はトイレのドアは開けっぱなしにしておくのもいいですよ。大人のトイレは子どものお尻には大きすぎるので、ご家庭なら、補助便座と踏み台も準備しておきましょう。

まとめ

トイレで排尿できるようになるまでには、個人差がとても大きいものです。親がトイレトレーニングに力を入れすぎてしまうと、それが子どもにも伝わり、トイレやトレーニングがイヤになってしまうことも多いものです。焦らず、無理強いせず、まずは、トイレに行くことが楽しいと思わせることが、トイレトレーニングへの第一歩です。おまるはなくても排泄できる子も多いので、子どもが気に入った場合のみ使わせるといいですよ。

 

 

Izumi(保育士)

小中学生の2人の子どもを持つ保育士です。
たくさんのお子さんやご家族に出会った経験を生かし、子育てや生活が楽しくなるような記事を執筆できたらと思っています。
手芸やDIY、インテリアや雑貨も大好きです。