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スポーツトレーナーが教える「子どものボール投げ上達法」その1

子どもの基本運動「ボール投げ」、上手になってほしいけど、どうやって教えたらいいか悩んでいる親御さんは多いですよね?そこで今回は、上手にボールを投げるためのコツを3つご紹介します。ボール投げは全身運動で、腕の振り、腰の回転、手首のスナップ、体重移動の4つの一連の動作が必要です。ボール投げが苦手な子どもの多くは、身体全体を使わずに、正面を向いたまま、手だけで投げている「手投げ」になっていることが多いです。今回は、身体全体を使って投げる基本的な動きを、次回は、遊びのなかで投げる動作が身に付く練習法をご紹介します。ぜひ、お子さんと一緒に挑戦してみてくださいね。

 

手首のスナップ1

スナップスローは前腕だけを使って投げる方法で、目標に向かって投げるコントロールが身に付きます。まず、投げる目標に対して正面に向き、右投げの場合は右ヒジを90度に曲げ、身体のやや斜め前で、肩の高さよりやや高い位置に固定します。このとき、左手で右ヒジを軽くサポートすると安定します。これがスタートポジションです。

 

手首のスナップ2

スタートポジションから、ヒジを曲げて、手首を使ってボールを投げます。肩やヒジの高さは固定したままで行うことがポイントです。相手や壁に向かって、始めは1mくらいの距離から投げてみましょう。10回×2セットから始めて、慣れてきたら距離を少しずつ長くしていき、回数を増やしていきましょう。

 

腰の回転1

まず、投げる目標に対して横向きになります。右投げの場合は、右側が目標から遠く、左側が目標から近くなるようにして、足幅は肩幅の1.5倍程度に開きます。両腕を真横に180度開いたら、右投げの場合は右ヒジを90度に曲げて、肩よりやや高い位置におきます。左腕は伸ばしたままキープします。頭は投げる目標の方へ向けておきましょう。これがスタートポジションです。

 

腰の回転2

スタートポジションから、身体を捻りながら伸ばしていた左腕を左脇へ引き寄せるようにします。同時に右腕は前側の脚(右投げなら左脚)のつま先へ振り下ろすようにします。この動きで腰の回転と腕を大きく振る動作が身に付きます。まずはボールを投げずに動きだけを練習してみて下さい。次に、相手や壁に向かって始めは3メートルくらいの距離から投げてみましょう。10回×2セットから始めて、慣れてきたら距離を少しずつ長くしていき、回数を増やしていきましょう。

 

体重移動1

まず、投げる目標に対して横向きになります。右投げの場合は、右側が目標から遠く、左側が目標から近くなるようにして、両手を真横に180度開き、足幅は肩幅の1.5倍程度に開いて立ちましょう。頭は投げる目標の方へ向けておきます。これがスタートポジションです。

 

体重移動2

投げる前に前側の脚(右投げなら左脚)を上げて、後ろ側の脚(右脚)へ体重を乗せます。腕はスタートポジションのままで真横に180度開いてキープしておきましょう。

 

体重移動3

腰の回転2と同様に腰の回転、腕の振り下ろしを行い、同時に後ろ側の脚(右脚)に乗せていた体重を前側の脚(左脚)へ全部乗せます。この動きで、体重移動ができ、身体全体で投げる動作が身に付きます。まずはボールを投げずに動きだけを練習してみて下さい。次に、相手や壁に向かって始めは5メートルくらいの距離から投げてみましょう。10回×2セットから始めて、慣れてきたら距離を少しずつ長くしていき、回数を増やしていきましょう。

 

まとめ

投げる力を身に付けるには、継続的に投げる動作を練習することが大切です。簡単にできる練習法なので今日からお子さんと一緒に挑戦してみてくださいね。そして練習の継続するには、「できた!」という達成感や面白いと感じることがポイントです。今回はボールがなくてもできる基本的な動きをご紹介しましたが、次回は遊びのなかで楽しみながら、投げる動作が身に付く練習法をご紹介します。

 

 

yumi(スポーツトレーナー)

トレーナーとしてプロアスリートから幼児までのトレーニング指導経験をもつスポーツ大好きな2児の母です。いろいろなエクササイズやストレッチをお伝えしたいと思います。