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自分で調合に挑戦(1)、ラベンダー精油で「アロマ化粧水」を作ってみよう

肌の保湿のために、たっぷり贅沢使いしたいのが「化粧水」。今回から、精油を使った手作りのアロマ化粧水のレシピを連載3回でご紹介します。初回はラベンダー精油を使った、乾燥肌や脂性肌、敏感肌の方も安心して使えるベーシックな化粧水のレシピです。簡単に手に入る材料で、心も肌も喜ぶ自分仕様のオリジナル化粧水を作ってみましょう。

 

手作り化粧水のメリットは3つ

手作り化粧水ならではのメリットは、有効成分を自分で選ぶことができ、新鮮で防腐材を含まない化粧水を、たっぷり使えることです。どれもお肌のケアにはかけがえのないポイントですね。ですから、使う素材は自分の目で選んで、期間内に使い切れる分量を作るようにしましょう。

 

【手作り化粧水のメリット】
1.新鮮で清潔な水を自分でブレンドでき安心(2~3週間使い切り)
2.保湿効果や有効成分を自分で調整できる 
3.アロマテラピーで、心と肌に働きかける効果が期待できる

 

市販の化粧水の主成分

ここで手持ちの化粧水の、箱や容器の裏側に書かれた成分一覧を見てみましょう。一般的に内容量の多いものから順に記載されていて、その大部分は「水」です。その次に、グリセリンや尿素といった保湿成分、防腐材などが記載されています。プラセンタやアスタキサンチンといった美肌成分などが入っていると宣伝されている化粧品でも、有効成分は少ししか入っていないこともあるのです。化粧水の材料のほとんどが「水」と分かると、「自分仕様の化粧水が作れるのでは?」とワクワクしてきますね!

 

アロマ化粧水の基本レシピ

材料(100ml 分)
・アロマテラピー専用の遮光性の容器:1個
・精製水:80ml
・無水エタノール:10ml  
・グリセリン:10ml  
・ラベンダー精油:4滴    
・尿素:0.1g

 

作り方

水、グリセリン、尿素の計量には0.1gから計れる電子はかりを使いましょう。無水エタノールはビーカーか小さじを使用して計量します。 


1. アロマテラピー専用の遮光性容器の中にエタノールを入れ、ラベンダー精油を4滴加えます
2.次に精製水、グリセリン、尿素を加え、よく振って混ぜ合わせます

防腐剤を含まないので、冷蔵庫で保管し、2~3週間で使い切ってください。
使用時は、よく振ってご使用ください。使い終わったら、エタノールを10mlほど入れてよく振って消毒します。容器には少し香りが残りますが、消毒すれば何度でも利用できます。

 

香り効果

手作りしたアロマ化粧水は、グリセリンや尿素の保湿効果と合わせて、精油の香りによる癒し効果も期待できます。肌に直接塗る化粧水は、香りをダイレクトに感じやすく、好きな香りであるほど心を満たし、ストレスを軽減してくれます。気持ちの充実や幸福感をもたらしてくれるアロマ化粧水は、美肌への近道とも言えますね。

 

ラベンダー精油のお肌への作用

ラベンダー精油は、全ての肌質の方が安心して使える精油です。細胞を活性化させ新陳代謝を促すので、お肌のくすみを改善し、透明感をもたらします。また皮脂の分泌を調整し、肌のテカリを抑えたり、乾燥気味の肌を潤したりと、相反する作用をもつので、お肌を常にベストコンディションに整えてくれます。

 

ラベンダー精油の心への作用

ラベンダー精油の香りには、口に出して言えないモヤモヤした気持ちを解き放ち、心を解放してくれる作用があります。鎮静効果により、心と体をリラックスさせてくれますが、そのあと元気を取り戻し、また前を向くときの活力にもなる心強い精油です。

 

尿素に関する注意事項

尿素は誤って高濃度で使用すると、乾燥肌や敏感肌の方は刺激を感じる場合がありますので、分量を間違えないようにしましょう。また、結晶が肌に付着すると肌荒れの原因にもなりますし、誤って目に入ると失明する危険性もありますので、取扱いにはご注意ください。

 

まとめ

基本の作り方を覚えたら、コラーゲン、コエンザイムQ10、セラミドなどお好みで市販の有効成分の原液を加えたり、グリセリンの量を調整することで、さらに自分仕様にすることができます。各種成分を加える場合は、それぞれ5ml(総量の5%)から加え、お肌の様子を見てください。有効成分を加えたらそのぶん水を減らすことも忘れずに。基本のレシピはひとつの目安と考えて、アレンジして自分にぴったりの特別なレシピを見付けてくださいね。

 

宮本きこ(アロマテラピーインストラクター)

AEAJ認定アロマテラピーインストラクター。2012年に自宅でアロマ教室を開き、のべ800名余りの方にアロマテラピーのある生活を提案してきました。何時もご縁を大切に、アロマの輪を大きく育てていきたいと思っております。