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フライパンでお魚を焼こう!グリル不使用でお手軽な「ブリの幽庵焼き」

家族の健康のためには、お肉だけでなくお魚料理も食卓に並べたいですよね。今回は、醤油、酒、みりんの定番調味料とフライパンで作る「ブリの幽庵(ゆうあん)焼き」のレシピをご紹介します。お魚料理は、独特の臭いがあり手間も掛かると思っている方も、切り身を使って簡単にできるのでぜひお試しください。

 

「幽庵焼き」の「幽庵」って何?

「幽庵焼き」とは、「幽庵地」と呼ばれるタレに漬け込んだ魚や肉を焼く、和食の焼き料理の1つ。江戸時代の茶人「幽庵さん」が考えたタレということで、この名前が付いたと言われています。幽庵地は、醤油、みりん、酒を1:1:1の割合で混ぜ合わせた調味液。さらにユズやカボスの輪切りを入ることも多く、その場合は「柚庵焼き」と言われます。

 

ブリの旬にぜひお試しを!

肉やお魚を漬けて焼く幽庵焼きは、醤油ベースでどんな素材にでも合う味ですが、漬け込む食材として、私の1番のおすすめが「ブリ」です。産卵を控え春に向けて脂が乗っている旬のブリを、幽庵地に1晩漬けると味が染み込み、焼き物にすると口の中でホロホロ、トロトロとした食感になり絶品です。

 

ブリの特筆すべき栄養素「タウリン」は、血合いに豊富!

ここで少し、ブリに含まれる栄養素のお話をしますね。お魚の脂には有名なDHA、EPAが含まれています。この2つは記憶力を高める効果や、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らしてくれる働きをもっています。また、ブリの血合部分に多く含まれている「タウリン」には、肝臓の機能を正常に保ってくれる役割や、アルコールを素早く分解してくれる効果が期待できます!家族の健康のためにも積極的に食べたいお魚ですね。

 

「ブリの幽庵焼き」の材料

材料は、最初に述べたようにいたってシンプルです。


材料(3~4人分)
ブリの切り身:3~4切れ
醤油:大さじ1
みりん:大さじ1
酒:大さじ1

 

材料がそろったら、早速作ってみましょう♪

1.醤油、みりん、酒を合わせた調味液「幽庵地」をポリ袋に入れます
2.ブリの切り身を幽庵地の中へ浸します
3.調味液が流れ出ないようにポリ袋の口を縛り、冷蔵庫で1晩馴染ませます
4.フライパンにクッキングシートを敷き、中火で片面5分ずつ焼きましょう。ブリの表面が乾いてきたら、その都度少量の幽庵地を、表面にスプーンで掛けながら焼きましょう
5.美味しそうな焼き色が付いたら完成です!

 

野菜がたっぷり摂れて減塩効果もある献立提案

今回の献立は、具だくさんのお味噌汁とレンジで作るさっぱりし味のお浸しを組み合わせました。お味噌汁は、野菜をたっぷり入れると、使用する水と味噌の量が減り、野菜のダシも出て減塩できます。また野菜は加熱するとかさが減り、味噌汁1杯で100gほど摂取できるのでおすすめです。小鉢には「ナスと玉ネギのレンジ蒸しお浸し」。レンジで加熱したナスと玉ネギに、酢と醤油を1:1で合わせて掛けるだけです。幽庵焼きがしっかりした味付けなので、酢を入れたさっぱり味のお浸しは塩味の物足りなさをカバーし、箸休めにもなりますよ。今回ご紹介した幽庵焼きは、同量の調味料と切り身をポリ袋入れ漬け込むので、洗いものも少なく簡単です。ぜひ寒ブリが出回る時期に試してみてください♪

 

 

かながわあやか(管理栄養士)

父が働いている会社の社宅に50mプールの大きさほどの畑があり、複数の家族と一緒に畑を耕しながら生活する、という幼少期~12歳を過ごす。管理栄養士、栄養教諭第一種免許を取得した現在は「食と農」をキーワードに、夕張郡栗山町の地域おこし協力隊として日本を飛び回り活動中。自称「農家フェチ」。