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【始めよう薬膳レシピ8】「ナツメ紅茶」で、手軽に美味しく脱ストレス

ストレスを感じたら、アレンジドリンクでリラックスしましょう。今回は、体を温める「紅茶」へ、初めての方も食べやすくて気持ちが落ち着く、薬膳ならではの食材「ナツメ」を入れた、「ナツメ紅茶」を紹介します。手軽な作り方のほか、ナツメの効果や入手方法、代替の食材もお伝えしますね。ストレスに効くお茶を、ぜひお試しください。

 

「ナツメ紅茶」の食材効果

今回ご紹介するのは、体を温める「紅茶」へ、リラックス作用のある「ナツメ(蜜ナツメ)」を加えた「ナツメ紅茶」。ストレス緩和に期待できるお茶ですよ。「紅茶」はみなさんよくご存知だと思いますが、「ナツメ」は、初めて見聞きした方がほとんどなのではないかと思うので、次の段落で少しご紹介しますね。

 

「ナツメ」を買いたいときは…

「ナツメ」は主に、乾燥させただけの「乾燥ナツメ」と、乾燥させたナツメに甘味を付け食べやすく加工した「蜜ナツメ」があります。「ナツメ」自体に、優しい甘味と、わずかな酸味がありますが、「蜜ナツメ」は「乾燥ナツメ」に甘味を足したもので、両方ともそのまま食べられます。どちらも中華食材を販売している大型スーパーや、店舗で購入できますよ。「近くにお店がない」「買いに行く時間がない」と思った方も大丈夫。楽天市場やアマゾンなど、大手ECサイトでも購入できます。

 

<平均価格>

・乾燥ナツメ 
 1袋400gでナツメ約25~30粒入り、価格は1,100円~。
 200gで550円くらいのものもあります

・蜜ナツメ(写真は蜜ナツメです)
 1袋400gでナツメ約25粒入り、価格は980円~。
 200gで450円くらいのものもあります

※ナツメ1粒の大きさは、製品により差があります

 

初めて召し上がる場合、甘い味付けが大丈夫な方は、「蜜ナツメ」が食べやすいのではないかと思います。今回は「蜜ナツメ」を使ったので、「ナツメ紅茶」の材料や、とっても簡単な作り方をチェックしてみましょう。

 

「ナツメ紅茶」の材料(1人分)

紅茶の茶葉:小さじ2
蜜ナツメ:3つ
水:200mlほど(紅茶を抽出するときに使用)

 

「ナツメ紅茶」の作り方

1.お湯を沸かして紅茶を淹れ、ティーカップに注いだら、蜜ナツメを入れるだけで出来上がりです。
※ナツメを食べるとき、中の小さな種に注意してくださいね

 

<時間があるときの作り方>

1. 蜜ナツメは、半分に切って種を取り、ティーカップへ入れておきます。
2. 紅茶を淹れ、蜜ナツメが入ったティーカップに注いだら、完成です。

※「ナツメ紅茶」は、「乾燥ナツメ」でも作れます。その場合、お好みで「ハチミツ」を入れても美味しいですよ。ハチミツは、疲れを取ったり、入眠効果があり、【不調の薬膳19】のまとめでご紹介しています

 

※もちろんお好みで大丈夫ですが、紅茶は少し濃い目がおすすめ

 

薬効1「紅茶」

紅茶は、薬膳で「温性」という分類なので体を温め、含まれるカフェインの効果で、気分がスッキリするお茶です。【不調の薬膳12】では、紅茶に「シナモン(肉桂、ニッケイ)」を加え、体を内側からさらに温める方法をご紹介しました。お茶はどの種類でも、「苦」味という性質を備えることが多く、利尿作用に働きかけたり、体内熱のバランス調整に役立ちます。

 

薬効2「ナツメ」

「ナツメ(棗)」は、【フルーツの薬膳レシピ16】の最後にご紹介した「クコの実(クコシ)」と並んで、不老に効く実です。漢方では「タイソウ(大棗)」と呼ばれ、中国では、「1日に3つナツメを食べると、年をとっても老いが顕(あらわ)れない」と言い伝えられているのだとか。また体を温めたり、滋養を補う力があるうえ、薬膳では「血」を補うので、貧血予防になり、女性におすすめの食材と言えます。

 

もう1つ、「ナツメ」には気持ちを落ち着ける作用があるため、緊張やストレスを和らげます。忙しいときには、ぜひ「ナツメ」でリラックスしてくださいね。緊張対策は【不調の薬膳10】で、疲れやすさ対策は【不調の薬膳19】でご紹介していますよ。

 

※写真は「乾燥ナツメ」で、真ん中にあるのが種です。ナツメの実は、鶏の煮込み料理やおかずにも、丸ごと使えて便利ですよ。

 

紅茶にはナツメのほか、干しブドウも

今回は、「ナツメ紅茶」をご紹介しましたが、「ナツメを買うのは面倒」「味があまり好きでない」という方には、代わりに「干しブドウ」をおすすめします。「干しブドウ(レーズン)」は、ブドウを乾燥させたもので、ナツメと似て「血」を補うので、貧血を予防したり、滋養も補いますよ。大さじ1~2杯ほどを紅茶に入れて、お試しください。もちろん「ナツメ」と「干しブドウ」を両方入れても美味しく召し上がれます。

 

この時季は「花冷え」という言葉があるほどで、桜が散って温かくなっても肌寒さを感じることもありますし、これからは「梅雨寒」を感じることもあるでしょう。になると、エアコンで体が冷える方がいるかもしれませんね。「紅茶」は、お茶自体にリラックス作用があるとされるので、冷え疲れを感じたらいつでも、ナツメや干しブドウ入りの紅茶で、ひと息ついてみませんか。

 

 

 

A's Pumpkin(薬膳マイスター)

日々健やかに過ごしたいと考える、おばちゃまライターです。
薬膳マイスター資格を取得、自然由来食材のエネルギーをよりよく活かすことで、ひとりでも多くの方が健やかに過ごせるお手伝いが出来ればと思っております。国際薬膳食育師3級。