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【折り紙とハサミで切り絵9】上級編「秘密の庭の女の子」を部屋に飾ろう

紙をハサミで、一筆書きで絵を描くように切るだけで、不思議な影絵の世界が生まれる切り絵。今回は「絵を描くように作る切り絵」の上級編として女の子が登場する作品をご紹介します。繊細な部分を切るコツをつかみながら、鏡で映し合わせたような、メルヘンな雰囲気を作り上げていきましょう。キャンバスと絵の具を使った、切り絵のおしゃれな飾り方もご紹介しますよ。

 

紙を横向きにして、草花を切りましょう

用意するものは、折り紙とハサミです。繊細な部分が多い作品を作るときは、少し厚手で強度のあるタント紙や特殊紙の折り紙を使った方が切りやすく、仕上がりもきれいなのでおすすめです。ハサミは使い慣れているもので大丈夫。今回は上下に開く作品なので、紙を半分に折ったら、折り目を下側にし、紙を横長にして切り始めます。まずは右端から草花や木を好きな形に切っていきましょう。自分だけの庭を作るイメージで楽しんでくださいね。

 

女の子の切り絵1:足もとからスタート

草花を紙の半分辺りまで切り進めたら、中央に女の子を作ります。難しい部分なので、最初のうちは女の子の下絵を描いてから切ると切りやすいですよ。完成見本の写真を参考に、下絵を描いてみてくださいね。では、足もとから線で絵を描くように切っていきましょう。まず横向きの靴を切り、真っ直ぐ上に伸びるように足を切ったら、スカートの裾の線を足の右側に作ります。次に上へ向かって、スカートの膨らんでいるラインを切っていきましょう。

 

女の子の切り絵2:女の子の手にハートを持たせましょう

スカートのラインをウエストの部分まで切ったら、次に腕を作ります。ヒジから先の部分を、斜め上に向かって真っ直ぐに切り、少し丸みを付けて手を作り、その先にハートの形を、一筆書きのように切っていきます。ハートは一気に切るのではなく、紙をくるっと回しながら、中央のくぼみのところでハサミを入れ直して、片側半分ずつを切るようにするときれいに切れますよ。ゆっくり丁寧に切りましょう。

 

女の子の切り絵3:ハサミの先端を使って髪にリボンを飾る

ハートを持つ手を切り終えたら、腕の付け根から胸の部分を作り、あごから鼻、額へと横顔を作ります。鼻は、ほんの少し突起を作るようにすると、かわいく仕上がりますよ。カーブを付けながら頭の部分を切り、頭のてっぺんより少し下にリボンを作ります。リボンの付け根と、頭の境目の部分がはっきりすると、きれいな仕上がりになるので、ハサミの先端を使って、境目の際までパチンと切り込みを入れるようにして、リボンを作りましょう。

 

最後に家を作って、庭を仕上げましょう

リボンを付けて髪を切り、背中、スカート、足元へと切り進めたら、女の子の完成です。続けて、草花を紙の折り目に沿って、残っているスペースの半分ほどまで切り、最後に家を切って庭を仕上げましょう。家は、全体の形をくねらせたり、飾り模様を切り抜くと、メルヘンな雰囲気になりますよ。家の内側の飾り模様は、全部を切り終えてから切りましょう。自由に庭を仕上げてくださいね!飾り模様の切り方は、【折り紙とハサミで切り絵6】を参考にしてください。

 

◇【折り紙とハサミで切り絵6】上級編「小鳥のいる花畑」で飾り模様に挑戦
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/lifestyle/1162408.html

 

「秘密の庭の女の子」の完成!

家を切って紙を切り離したら、「秘密の庭の女の子」の完成です!まるで鏡や水面に映し出されたような、不思議なメルヘンの世界が出来上がりました。切り絵を広げるときは、草花など繊細な部分が絡まって切れやすいので、中央の折り目の部分から指で開くようにして、そっと広げましょう。またこの作品は、上下を逆さまにすることもできます。女の子の向きが変わると全体の印象も変わりますよ。ぜひ向きの変化も楽しんでみてくださいね。

 

切り絵のアレンジも、自分流に楽しみましょう!

今回の作品のパターンを参考にして、切るパーツを変えたり、上部にもフチを作ったり、自分流にさまざまなアレンジをしてみましょう。写真のウサギのようにかわいい動物を入れると、絵本の1ページのみたいな雰囲気に仕上がりますよ。アレンジをすることで、より自分らしい作品作りを目指しましょう。

 

切り絵の飾り方1:キャンバスに好きな色を塗りましょう

今回は、切り絵をキャンバスに貼って飾る方法をご紹介します。キャンバスとは、木枠や厚紙へ布を貼り付けたもので、油絵の具やアクリル絵の具で絵を描くときに使う画材の1つです。画材店で買えますが、100円ショップでも手軽なキャンバスボードが売られているので、気軽に試してみてください。今回使った絵の具は水彩絵の具です。まずは、筆を使って絵の具をキャンバスに塗りましょう。切り絵にマッチする色を選んでくださいね。

 

切り絵の飾り方2:キャンバスに切り絵を貼りましょう

絵の具は2、3回重ね塗りをすると、ムラの少ない、きれいな仕上がりになります。1回塗ったあと、よく乾かしてから再び塗るようにしましょう。塗り終わってキャンバスが乾いたら、切り絵を貼っていきましょう。キャンバスに切り絵を置き、端から順番にノリを付けて、手でそっと押さえながら貼り付けていきます。貼り終えたら完成!台紙もオリジナルの、切り絵作品の出来上がりです。そのままイーゼルに置いて飾ってもおしゃれですね!切り絵の貼り方については、【折り紙とハサミで切り絵5】を参考にしてください。

 

◇【折り紙とハサミで切り絵5】ワンちゃん切り絵を、ブックカバーアレンジ
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/lifestyle/1162388.html

 

まとめ

ハサミの先端を上手に使い、ひとつひとつのパーツの区切りをはっきりとさせると、作品全体が引き締まり、仕上がりのレベルが上がりますよ。ぜひハサミの先端部分の使い方も練習してみてくださいね。また、切り絵を貼り付けるのは意外と難しい作業ですが、切り絵の裏側が、すべてぴったりと台紙に貼り付いていなくても大丈夫です。少し浮いている部分があると、立体的になって影も楽しめますよ。これも切り絵ならではの楽しみ方ですね。

 

コーヒーくん(切り絵・絵本作家)

切り絵・絵本作家「コーヒーくん」として活動中。アートスクールでたまたま出会った切り絵にはまり、以来ハサミでチョキチョキしている毎日です。生活の中で見て癒しになればいいなと、ブログで日々切り絵を披露しています。手製本で絵本を作る創作活動もしています。ブログは「毎日切り絵♪絵本屋さんのコーヒーくん」、minneは「魔法ウサギ by絵本屋さんのコーヒーくん」。