片付け過ぎない片付け術

【片付け過ぎない片付け術40】片付け前の「物の全部出し」メリット4つ

この連載も含め「片付け前に1度、物を外へ全部出しましょう」とよく言いますが、「面倒だし大変そう」と思う人も多いのでは。今回は、片付けで絶大な効果を発揮する「全部出し」のメリットを4つご紹介します。全部出すことは一見、遠回りな作業に見えますが、全部出さずに片付けをすると、スッキリと片付かないばかりか、リバウンドの原因にもなってしまいます。「全部出し」の効果を知り、スムーズな片付けに役立ててくださいね。

 

1:「物の総量」を把握できるから、スピーディに片付く

片付けのステップで大切なのは「現状の把握」。クローゼットの片付けならクローゼットの中、食器棚の片付けなら食器棚の中の物を全部出すことで、どれだけの物があるかが分かります。おそらく、収納した状態では想像もつかなかった量の物を目の当たりにするでしょう。同時に、収納スペースに対して物がどれくらい多いのか、という「理想と現実のギャップ」も見えてくるので、片付けのプランも立てやすくなります。収納の中が空っぽになるまで物を全部出し、「物の総量」を把握することが、スピーディで根本的な片付けにつながるのです。

 

2:広い空間に出すことで、物を「客観視」できる

クローゼットから服を、食器棚から食器を、下駄箱から靴を出すと、物が「本来収納されている場所」とは違う空間へ出てきます。物をいつもと違う場所で眺めると、新鮮な気持ちで物と向き合え、より「客観的に見る」ことができるようになります。例えば、キッチンで使っている物をリビングテーブルの上に出してみることで、同じ「これは本当に必要?」という問いかけにも、先入観や思い込みをはずして考えやすくなるのです。違う場所で見るだけで、これまで「何となく必要だと思っていた物」も、「本当は必要ないかも!」と気付くきっかけになるんですよ。

 

3:物の「状態」がチェックしやすくなる

収納したままだと見えにくい、物の「部分的な破損や劣化」も、広い所に出すことでチェックしやすくなります。しまい込んでいた洋服のシミ、靴の内側の破損、お弁当箱の部品の欠損なども、外へ出して1つ1つをよく見ると目に付くようになるのです。使っていないけど気に入っていた物、いつか使うかもしれないと思っていた物でも、破損や劣化に気付くと、「もういらないかな」と思えて、手放す決心がつきますね。

 

4:「必要」「不要」「迷う」など、物をハッキリ分けられる

片付けのステップに必要な「分類」は、「必要」「不要」「譲る」「迷う」、あるいは「人別」「季節別」など、目的によって方法はさまざま。これも収納スペースへ入れたまま分けても、狭い空間の中ではゴチャゴチャになってしまいますね。広い場所へ全部出し、写真のようなカテゴリーでスペースを区切って分けるようにすれば、全体が一目で分かるようになり、片付けがスムーズに進みます。必要・不要な物、また人別・種類別などがそれぞれまとまるので、その後収納したり処分したりするのも、楽になりますよ。

 

まとめ

「全体を俯瞰する」ことは、物事の整理にとても役立ちます。面倒でも1度全部出して、現在の様子を一目で見渡してみましょう。例えば「クローゼットの中に似たような服がたくさんあった」「食器棚の中に使っていない保存容器がたくさんあった」など、これまで気付かなかったことに気付きます。すると「白いシャツが5枚もあるから、2枚に減らそう」など、具体的な片付けプランが立てられます。いきなり大きなスペースに手を付けるのが大変なら、引き出し1個など小さなところから始めるのもおすすめですよ。片付け効果が絶大の「全部出し」、ぜひ億劫がらず、やってみてくださいね。

 

 

NON(ライフオーガナイザー)

暮らしをシンプル=簡単にすることで、もっとラクに、ハッピーになれるアイデアをいつも探しています。片付け過ぎない片付け術、ラク家事、かんたん料理や手芸、子育てなどをテーマに、等身大のヒントを発信していきます。ブログは「のんびりシンプルライフ~NON*troppo」