暮らし

夫と妻で異なる「家事分担」比率、原因は夫の知らない「名もなき家事」

毎日の「家事」、夫や家族と上手に分担できていますか?今回は2017年6月に、女性1000人へ聞いた「家事の分担割合」「配偶者にやってほしい家事」「家事をシェアする工夫」についての調査結果を紹介します。大和ハウス工業は今回の調査に先立って、2017年4月に「共働き夫婦の家事分担の比率」調査も公開しています。そちらの結果によると家事分担比率は、夫の回答では「夫3割:妻7割」だった一方、妻の回答は「夫1割:妻9割」となり、家事分担の認識に夫婦間で2割もの差があることが分りました。この差が生まれる原因は、「炊事」「洗濯」「掃除」などに分けられない細かな「名もなき家事」の存在にあるようです。

 

妻の実感、家事分担「夫1割:妻9割」2割、「妻7割以上」6割超

今回ご紹介する調査結果は、2017年5月の調査を受けて、大和ハウス工業が社内の女性1,019人へ「家事シェア」意識調査を行なったもので、「家庭での家事分担の割合」を尋ねたところ、最も多い回答は「夫1割:妻9割(20.4%)」、続いて「夫3割:妻7割(16.4%)」、「夫2割:妻8割(15.3%)」となりました。この上位3つの回答に「妻10割(8.9%)」を合算した、「妻の家事負担が7割以上」の家庭は、全体の6割を超えていることが分かりました。

 

夫が妻の仕事に非協力的だと、妻の負担が多い

あなたが家事だと思う作業は?(MA)

次に、さまざまな家の仕事について「家事だと思う作業」を複数回答で聞いてみると、9割以上の女性が「食事の献立を考える」「溜まったごみを捨てる」など細かい毎日の作業も家事と思っていることが分かりました。一方で、夫が家事に協力的かどうかで回答に差がでる仕事もいつくか上がりました。例えば、「トイレットペーパがなくなったときに買いに行く」作業は、夫が妻の仕事に協力的だと思っている女性は81.8%が家事と回答したのに対し、非協力的と思っている女性は約10%多い94.9%が家事と回答しました。同じように、「手洗い場のタオルを取り替える(協力的:77.8%、非協力的:87.2%)」「町内会やマンションの会合に出席する(協力的:66.7%、非協力的:76.9%)」「玄関の靴を揃える(協力的:56.4%、非協力的:71.8%)」「郵便物をチェックする(協力的:56.4%、非協力的:69.2%)」などの項目でも、夫が非協力的と感じている女性の方がこれらの作業を「家事」だと認識している人が多い傾向がありました。回答に差が開いた家事ほど「名もなき家事」として男性に認識されていない可能性があるようです。

 

配偶者にやって欲しい家事・育児に「名もなき家事」がずらり

続いて「配偶者に現状以上にやって欲しい家事・育児」を自由回答で尋ねると「学校役員の会合」「町内会の行事」「お米など重たいものの買い物」など、夫が気付いていない「名もなき家事」が具体的に挙がりました。また、自分の帰りが夜遅くなるときには「食事の支度」「食器洗い」などをシェアしたいという声や、子どもとの触れ合い・しつけの意味でも、率先して家事を手伝う姿を見せて欲しいという声も。回答のなかから一部を抜粋してご紹介します。

 

・学校役員の会合、町内会の行事(廃品回収、清掃活動) 、塾の宿題を見る、子どもの試験勉強、ゴミ捨て、窓拭き バルコニーの掃除 、お米など重たいものの買い物、布団干し、トイレ・お風呂掃除(30代)

・帰宅時間が間に合えば、お風呂にいれて欲しいです(30代)

・しつけという面で、子どもと一緒に家事をすること(30代)

・何かをやって欲しいと言われる前に、何をやらないといけないのか考えて動いて欲しい。同じことを何回も頼むのは、自分がやらなければならない家事を依頼しているようで気持ちが疲れる(30代)

・子どもの体調不良時に自分が会社を休んで看病しないといけないので、ときどき可能なときは代わりに休んで看病して欲しい(30代)

 

まずは「名もなき家事」の存在を気付かせることから

さらに、「配偶者へ『名もなき家事』を自発的にしてもらうための工夫」を自由回答で尋ねると、まずは名もなき家事の存在を認識してもらったうえで、何を分担するか話し合い、家事をやってくれたときには感謝することが大切だという意見が多く集まりました。

 

・どのような家事があって、どう分担するか「見える化」する(20代)

・ルールを決めるだけでなく、どうしてもらうと私がうれしいと感じるか毎回伝えて教え込む(20代)

・「名もなき家事」がどの程度の時間を要するのか理解してもらう必要がある(30代)

・名もなき家事の実態を知ってもらうこと。知らないからやらないことがほとんどだと思います(30代)

・何か些細なことでもやってくれたら「ありがとう」と感謝の気持ちを必ず言葉に出す(40代)

 

また、意識せずに片付けができるような動線設計や、収納を分かりやすくするといった、家づくりの工夫で家事負担を減らせるといったアドバイスもありました。

 

ご主人だけでなくお子さんも一緒に

 毎日の家の仕事をリストアップすると、細かな「名もなき家事」が女性の家事負担になっているという現実がリアルに浮かび上がりました。おだてて褒めてご主人の家事協力を得るのは、自分が家事するより労力が必要なこともありますね。そんなときにはお子さんに一役買ってもらいましょう。玄関の靴を揃える、カーテンの開閉などは小さな子どもでもお手伝いできるので「パパと一緒にお願いね」とお願いしてみるのも良いですね。家事が父子のコミュニケーションツールにもなりますよ。

 

◇SHARE HEART/家事をシェアすることは、想いをシェアすること

WEBムービー(大和ハウスグループ公式チャンネル)
https://youtu.be/OgaBU_TecVY

 

◇妻が負担に感じる「名もなき家事」が話題に!動画視聴回数160万回突破!女性活躍推進のために、家庭での働き方改革まで提案(大和ハウス工業、2017年7月公開の調査結果)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000025915.html

 

◇共働き夫婦の「家事」に関する意識調査(大和ハウス工業、2017年5月公開の調査結果)
http://www.daiwahouse.co.jp/column/voice/20170524134636.html

 

qufour(クフール)編集部

忙しい毎日の中で役立つ家事のコツや、子育てのヒントなど、暮らしに役立つ情報を配信しています。