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【始めよう薬膳レシピ14】二日酔い・胃のむかつきに「モヤシのスープ」

暑気払いでお酒を飲む機会が増え始める時季ですね。今回は、解毒作用のある「緑豆モヤシ」を使い、「黒コショウ」でピリッと仕上げた、二日酔いや胃のむかつきに効く、スープのレシピをご紹介します。「緑豆モヤシ」はむくみにも効くので、体の水はけが悪いと感じるときにもおすすめです。もやしの甘味と、黒コショウがピリッと効いたスープを味わいましょう。

 

「モヤシのスープ」の食材効果

今回ご紹介するのは、体のを冷ましたり、「水毒」の解消に役立つ「緑豆モヤシ」を使い、「黒コショウ」で香り付けした「モヤシのスープ」です。胃がムカムカするときや二日酔いにもってこいですよ。スープに使った「昆布ダシ」は、老廃物を排出するため、体を内側からスッキリしてくれます。また「モヤシ」の冷性をほどよく緩和してくれる「黒コショウ」は、食欲がないときにおすすめのスパイスです。このスープはさっぱりした味付けに、「黒コショウ」の辛さが爽やかなので、体がだるいときでも食べやすいですよ。ぜひお試しくださいね!

 

「モヤシのスープ」の材料(2人分)

水:600cc
緑豆モヤシ:200g(1袋)
昆布:適量(ダシを取るのに使用)
顆粒中華ダシ:大さじ1(または牛ダシ、お好みで増減可)
黒コショウ:小さじ1/2~1/3くらい(お好みで増減可)
醤油:小さじ1
塩:少々
アサツキ:適量(または小口ネギ)

 

「モヤシのスープ」の作り方

1.緑豆モヤシは、ヒゲが気になる方は取ってから、軽く洗ってザルに上げ、アサツキは細かく刻んでおきます
2.鍋で水、昆布を加熱してダシを取り、沸騰する直前に昆布を取り出しておきましょう
3.鍋へ、顆粒の中華ダシまたは牛ダシ、黒コショウ、醤油、塩を入れて煮立たせ、緑豆モヤシを加えて約2分加熱したら出来上がり
4.器に盛り付け、アサツキを散らしていただきましょう

 

薬効1「モヤシ」

かさ増しに便利な「モヤシ」は、豆が原料なので疲れが取れるほか、涼寒性という分類で熱を冷ますため、夏バテにも効果的な野菜です。特に薬膳で「緑豆モヤシ」は、「水毒」を解消して余分な水分や老廃物を体外へ排出する効果があるので、むくみ・だるさ・二日酔いを和らげます。また「緑豆(リョクトウ)」は、解毒作用があるため漢方薬としても使われ、のぼせ・熱などに効果があります。

 

 

薬効2「コショウ」

薬膳で「黒コショウ」「白コショウ」はどちらも、お腹の冷えを和らげたり、冷え症を緩和するスパイスです。血行を良くして代謝を上げたり、食欲を取り戻す作用があるほか、殺菌作用もあるので肉・魚の下処理に最適で、生臭さを取ります。ですが胃の弱い方は摂り過ぎない方が良く、「黒コショウ」は辛味が強いため、辛い味付けが苦手な方やお子さんは適量を使うようにしましょう。

 

夏を元気に乗り越える食べ物や飲料

スープや味噌汁などの汁ものは、汁に溶け出した食材の栄養素をすべていただけるので、薬膳でもよく登場するメニューです。今回ご紹介したのは「モヤシのスープ」のレシピですが、「味噌汁」の具材を「モヤシ」にするだけでも似た作用が得られますよ。「味噌」は解毒作用があり、胃腸への作用が穏やかな調味料。腸内環境も改善するため、【不調の薬膳8】の便秘対策でもご紹介しています。

 

夏は「暑さ」で夏バテする以外に、冷たい食べ物・飲み物を摂りすぎて体調を崩してしまうことがあります。そんなときは、【不調の薬膳11】でご紹介した、「弱った胃腸」を元気にする料理や飲料を試してみてくださいね。

 

またお子さんが夏休みに入ったり、お盆休み・夏季休暇でついつい食べ過ぎてしまったときは、消化不良を和らげるサッパリ味の「玉ネギ」レシピ(【旬の薬膳50】)や、胃の働きを高める「ブロッコリー」「キャベツ」を使った料理もおすすめです。そして夏はキャンプやバーベキューで肉類を摂る方が多いと思いますが、肉の脂っぽさを和らげたいときは、付け合わせに「クレソン」をどうぞ。みなさんが楽しく夏を過ごせるよう願っています!

 

 

A's Pumpkin(薬膳マイスター)

日々健やかに過ごしたいと考える、おばちゃまライターです。
薬膳マイスター資格を取得、自然由来食材のエネルギーをよりよく活かすことで、ひとりでも多くの方が健やかに過ごせるお手伝いが出来ればと思っております。国際薬膳食育師3級。