調理の下処理

【調理の下処理32】「冬瓜」煮崩れを防止して、味を良く染み込ませるコツ

6~9月に収穫される「冬瓜」は淡白な味わいで、煮汁をよく染み込ませて味わうのが定番ですね。今回は、「冬瓜」の仕上がりを美しく、味の染み込みを良くする下処理のコツをご紹介します。スーパーではカットされた「冬瓜」が並んでいることが多いですね。カットされたものを選ぶときは、切り口がみずみずしく、タネがしっかりと詰まっているものがおすすめです。

 

下処理1:固い皮の処理

冬瓜は「皮を厚く剥きましょう」と言われます。冬瓜の皮近くには、太い繊維が集まっていて、その繊維が残っていると食べたときに固く感じるからです。皮は、厚さ約5mmを目安に剥きましょう(写真左)。一方で、皮の緑色を活かした煮物にすることもあります。その場合は、皮剥き器で皮を薄く剥いたあと、包丁で格子状に切り込みを入れます(写真右)。切り込みを入れて皮の繊維を断ち切ると、食べたときに固さを感じにくくなりますよ。

 

下処理2:煮崩れを防ぐ

加熱すると柔らかくなる冬瓜は煮崩れしやすいので、形が不揃いになったり、煮汁が濁ったりします。煮崩れを防ぐには、柔らかいワタ部分を取り除くときに、タネのある部分よりも少し大き目に切り落としましょう。また、面取りも行なうと料理の仕上がりが美しくなりますよ。

 

下処理3:下茹でしてから煮汁へ浸ける

冬瓜は調味する前に下茹ですると、青臭さが抜け、同時に味の染み込みが良くなります。竹串がスッと通るまで下茹でしましょう。そのあと、別の鍋で沸騰させた煮汁へ冬瓜を入れ、再沸騰したら約5分加熱して冷まします。アツアツのままだと、十分に煮汁が染み込みません。温かく食べる料理も、1度冷まして味を染み込ませましょう。炒め物にする場合は、固めに下茹でしてから加熱すると食感を楽しめますよ。

 

冬瓜の皮は何色?

スーパーで売られている冬瓜は、皮が緑色のものをよく見掛けますね。従来の冬瓜は、完熟すると皮の表面が真っ白になるほど粉をふきます。粉をふくころが食べごろです。その一方で、粉をほとんどふかない品種もあり、最近スーパーではこちらが並ぶことが多くなりました。この冬瓜を丸のまま購入する場合は、皮にツヤのあるものを選ぶようにしましょう。

 

 

じゅん(管理栄養士)

チョコレートと漬物が好きな管理栄養士です。現在、子育てに奮闘中。体力の衰えを感じながら、子どもと公園を走り回っています。家事の効率化とシンプルライフを目指して、日々の生活を見直し中です。