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【折り紙とハサミで切り絵22】きれいな丸で満月を作ろう「お月見ウサギ」

「芸術の秋」到来ですが、紙とハサミだけで気軽に取り組める「切り絵」に挑戦してみませんか?今回は、滑らかな曲線で丸を切る方法とコツ、そして丸を使って満月を作る「お月見ウサギ」をご紹介します。丸をきれいに切るのは難しいですが、ハサミと紙の使い方のコツさえ掴めれば大丈夫。出来上がった作品を部屋に飾って、いつもとは一味違うお月見を楽しんでみませんか。

 

ここがポイント!:きれいな「丸」を切りましょう

用意するものは、折り紙とハサミです。「月」のイメージに近い、黄色系の紙を選ぶといいですね。今回の作品のポイントは、滑らかな曲線できれいな「丸」を切り、満月を表現すること。作品作りの前に、広げたら丸い月が出来上がるように、半分に折った紙で半円を切って、練習をしましょう。半円を切るときは、フリーハンドでも、線を下書きしてから切ってもOK。さらに言えば、切った紙を広げてから、きれいな丸に切り整えてもいいですよ。丸の切り方は、【折り紙とハサミで切り絵10】も参考にしてみましょう。

 

◇【折り紙とハサミで切り絵10】テクニック編:滑らかな「曲線」を切ろう
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/lifestyle/1162484.html

 

「お月見ウサギ」の作り方1:中央のウサギから切りましょう

今回は、紙を縦半分に折って切り、広げると左右対称に出来上がるタイプの切り絵です。中央に正面向きのウサギ、両脇には草と横向きのウサギ、上下左右のフチは額縁のように残し、空に満月が浮かぶ形に仕上げます。まずは、中央のウサギからスタートしましょう。折り線の中心より少し下の位置にハサミを入れて、耳と耳の間から切り始めましょう。ハサミで曲線を描くように、細長い耳の形を切り、次に顔から胴へと進めていき、お尻のあたりまで切っていきます。お尻の下、紙の下部は、高さ1.5~2cmほど残しておきましょう。

 

「お月見ウサギ」の作り方2:草、横向きのウサギにトライ

次に、ウサギのお尻の部分から左横へハサミを入れて、草(写真左)、横向きのウサギ、草(写真右)、の順に、ハサミで絵を描くように切っていきましょう。ウサギや草は、紙の下半分のスペースを使う目安で切ると、これから作る「満月」とのバランスが良くなります。横向きのウサギは、あごを少し上向きにし、背中が反っているようなカーブを付けると、月を見上げている雰囲気が出ますよ。草は切りやすい形や数で。難しい場合は、ウサギだけでも大丈夫です。ウサギの作り方は、【折り紙とハサミで切り絵3】も参考にしてくださいね。

 

◇【折り紙とハサミで切り絵3】おとぎ話のような「ウサギの森」に挑戦
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/lifestyle/1162347.html

 

「お月見ウサギ」の作り方3:丸を切って月を作りましょう

下側を切り終えたら、折り線と反対側のフチを1cmほど残し、枠を作るように上部へ向かって、フチの内側を直線で切りましょう。写真のように、途中で葉っぱなどを入れてもいいですね。紙の上辺まできたら、フチを1cmほど残して、折り線の方へ向かってハサミを進め、折り線の2~3mm手前のところまで波線を切りましょう。次に、紙を切り落とさないように、折り線に沿って中央のウサギの方向へ5mmほど直線を切り、その先に半円を切ります。この半円が、紙を広げたときに「満月」になります。半円は、直径3~4cmほどの大きさを目安にしてみましょう。

 

「お月見ウサギ」の作り方4:きれいな曲線で丸を作るコツ

丸などの曲線を切るときは、ハサミの刃を大きく広げて、柄の方から先端までの刃全体を使って、なるべく1回の動きで切るようにすると、滑らかできれいにできます。ハサミの位置を固定して、紙を写真の矢印の方向へ、ゆっくりと回しながら切ってみましょう。ハサミと紙の使い方をマスターして、滑らかな曲線が作れるようになると、切り絵のレベルが、ぐっとアップしますよ。

 

「お月見ウサギ」の完成!

最後に、紙を折ったまま、上下と横のフチの外側を、波線やうねりを付けた線で切りましょう。紙の下の部分に、星形などを切り抜いて飾り模様を付けるのも、おすすめです。切り終えて紙を広げたら、「お月見ウサギ」の完成です!満月の円が歪んでしまったら、紙を広げてからフチを切って整えてもいいですよ。写真では、濃い青色の折り紙を切り絵の台紙にして、小さな星型の切り絵も貼り、夜空に満月が浮かぶイメージに仕上げました。仕上げ方も、自分流に楽しみましょう。飾り模様の切り抜き方は、【折り紙とハサミで切り絵6】も参考にしてみてくださいね。

 

◇【折り紙とハサミで切り絵6】上級編「小鳥のいる花畑」で飾り模様に挑戦
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/lifestyle/1162408.html

 

満月を三日月にアレンジすると、違う雰囲気の作品に!

「満月」を、「三日月」にアレンジしたバージョンをご紹介します。作り方は、「お月見ウサギ」と同じですが、最後に紙を広げてから、満月の部分を三日月の形に切り抜きます。このとき、上部のフチと月をつなげている直線を切り落とさないように、注意しましょう。三日月の線を下書きしてから切り抜くといいですよ。三日月以外は左右対称なので、見た人に、『どうやって作ったの!?』と驚かれることでしょう。

 

まとめ

半円を切るときに、思い切って大きな弧を描くように切ると、しっかりとインパクトのある「満月」が出来上がります。あまり小さくならないように切ってみましょう。きれいに丸を切るのは、慣れるまで時間が掛かるかもしれませんが、練習を続けて、ぜひマスターしてくださいね。

 

コーヒーくん(切り絵・絵本作家)

切り絵・絵本作家「コーヒーくん」として活動中。アートスクールでたまたま出会った切り絵にはまり、以来ハサミでチョキチョキしている毎日です。生活の中で見て癒しになればいいなと、ブログで日々切り絵を披露しています。手製本で絵本を作る創作活動もしています。ブログは「毎日切り絵♪絵本屋さんのコーヒーくん」、minneは「魔法ウサギ by絵本屋さんのコーヒーくん」。