調理の下処理

【調理の下処理39】秋が旬の「栗」皮の剥き方、虫がいる栗の見分け方

秋の味覚「栗」を、栗ごはんやスイーツにして楽しみたいけれど、生の栗はハードルが高いと感じていませんか?今回は、皮を剥くまで分からない栗の中身の見分け方、固い皮を剥くコツをご紹介します。栗はレシピによって、先に皮を剥くか、茹でてから皮を剥く方法があります。どちらの方法も栗の下処理の基本になりますので押さえておきましょう。栗はツヤがあり、重みのあるものが良品です。分かりにくい場合は、皮を軽く押し、中がしっかりと詰まってるかを確認しましょう。

 

水へ浸ける

栗は購入したら、早めに下処理をします。栗には虫が潜んでいたり、時間が経つと水分が抜けて風味が落ちるからです。まず、栗の表面を見て、外側の固い皮「鬼皮」へ穴が開いているものを取り除きましょう。栗をボウルなどへ入れて軽く水で洗い、水に浸けます。水の量は、栗の頭より3~5cm上になるくらいにし、1時間から1晩ほど置いておきます。このとき水面へ浮かぶ栗は、中に虫がいるか、水分が抜けて軽くなっている可能性があるため取り除きましょう。また、水へ浸けておくと、鬼皮が柔らかくなり皮が剥きやすくなりますよ。

 

方法1:茹でる前に皮を剥く

栗は、鬼皮ごと茹でてから皮を剥く場合と、栗ごはんや栗の甘露煮など、栗を茹でる前に皮を剥く場合あります。ここでは、茹でる前に皮を剥く方法をご紹介します。

 

栗の鬼皮は固いですが、なかでも比較的柔らかい、ザラザラしたお尻の部分を包丁で少し切り取り、切り取った部分から鬼皮を剥いていきましょう。皮を包丁で引っ掛けたら、親指と包丁で皮を挟んで引っ張って剥きましょう(写真)。そのあと、レシピに応じて渋皮を剥きます。渋皮は野菜の皮を剥くときのように、包丁を使って剥いていきます。栗はアクが強く、皮を剥くと変色しやすいため、皮を剥いたら。すぐに水へ浸けましょう。

 

方法2:茹でてから皮を剥く

栗をシンプルに味わったり、スイーツなどにしたりするときは、茹で栗にしますね。鍋へ栗、水、塩を入れ火に掛けます。水は栗から5cmほど上に被るようにしましょう。水500mlに対して、塩の量は小さじ1が目安です。沸騰したら弱火にして30~40分加熱します。火を止め、粗熱が取れるまで茹で汁へ浸けて置きましょう。茹で汁が完全に冷めると、皮が剥きにくくなりますので、少し温かいうちに、皮を剥いていきます。皮の剥き方は、方法1と同じです。

 

栗に付く虫

栗を下処理するときに、虫が出てくると嫌ですね。虫は、栗の固い鬼皮ができる前に卵を産みます。ちいさい卵なので、目では見えません。その後、虫は栗の中で孵化して外へ出てきます。穴が開いている栗は、中から虫が出てきた印なのですよ。スーパーで購入する栗は、燻蒸処理がされているので、虫は出てきませんが、栗拾いや直売所で購入した栗は、虫の穴がないかをしっかりと確認します。穴が開いていなくても、栗の中の状態は分からないので、水へ浸けて浮くものは取り除きましょう。

 

 

じゅん(管理栄養士)

チョコレートと漬物が好きな管理栄養士です。現在、子育てに奮闘中。体力の衰えを感じながら、子どもと公園を走り回っています。家事の効率化とシンプルライフを目指して、日々の生活を見直し中です。