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【お花のある暮らし6】簡単「ドライフラワーリース」の作り方<後編>

前々回、自然乾燥とシリカゲルを活用したドライフラワーの作り方をご紹介しました。今回は、バラとアジサイのドライフラワーを使った「ドライフラワーリース」の作り方をご紹介します。壁に掛けたり、棚に置いたり、イーゼルに掛けてもかわいいドライフラワーリースを、100円ショップやホームセンターで揃えた材料で、気軽に自作してみませんか。

 

◇【お花のある暮らし4】簡単「ドライフラワーリース」の作り方<準備編>
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/lifestyle/1162768.html

 

材料と道具

・スプレーバラのドライフラワー:つぼみを入れて35輪
・アジサイのドライフラワー:1本弱
・ツルのリース台:直径18cm(100円ショップで入手可能)
・リボン:2cm幅×50cm
・ビニールヒモ
・グルーガンとグルースティック
・花用ハサミ
・新聞

 

今回は、すぐに乾くグルーガンでドライフラワーをリース台へ接着していきます。ない場合は、木工ボンドで代用しましょう。

 

手順1:花材を4等分+予備に分ける

花材を均等に行き渡らせるため、最初に4等分+予備の花材に分けます。花の大きさにもよりますが、今回はスプレーバラを8輪と、アジサイのガク(花)を1つずつ切り離したもの8つくらいという、グループを4つ作り、残りを予備として分けましょう。今回はリース台にグルッと1周花材を付けます。ツル製のリース台なら、花材を1カ所にまとめて付けて、ツル部分を見せるデザインにしてもいいですね。

 

手順2:リース台に4等分の印を付ける

リース台も4等分になるようにビニールヒモなどで目印を付けます。この目印を目安に接着していくと、最後の方で花材が足りなくなったり、1カ所に花材が集中してアンバランスになるのを防げます。途中でズレないようにしっかりと結んでおきましょう。花を接着する目印にするだけで、あとで切り落としてしまうのでどんなヒモでも大丈夫です。また買ったリース台にフックにかけるヒモが付いているか確認しておきましょう。付いていない場合は、麻ヒモやワイヤーなどを35cmほど用意して、結び付けておきましょう。

 

手順3:リース台にグルーガンで花材を接着する

グルーガンを使う前に、テーブルを汚さないように新聞などを敷いておきましょう。次に4等分にした花材を、リース台へグルーガンで接着していきます。まず、バラの茎とその根元に、グルーを7mmくらいのしずく状に垂らして付け、リース台へ貼り付けます。アジサイは茎だけでなくガク1~2枚にもポツポツとグルーを付け、リース台に貼り付けます。バランス良く配置するコツは、見せたい花は正面に、サブ花材を側面に使い、リースの内側と外側にも花をしっかり入れてかまぼこ状に配置することです。花が付いている部分が、均一な太さになるよう意識すると良いでしょう。4等分した花材でリースの4分の1が埋まらないときは予備花材を足しましょう。目印のヒモは4分の1に到達した時点で、ハサミで切り取ってしまいます。外し忘れないようご注意を。

 

手順4:リボンを付ける場所を確保する

今回はリボンを付けるデザインなので、フックに掛ける上部のヒモ付近には花を付けず、リボンの場所を確保します。

 

手順5:リボンを付ける

リースをフックに掛けるヒモの輪に、リボンを通したら、リース台へちょうちょ結びにします。リボンの切り口はV字に切ったり、斜めに切るなどの処理をしましょう。リボンなしで1周花材のみのシンプルなデザインに仕上げても良いと思います。

 

手順6:仕上げ

ここで1度、壁に掛けてみて全体のバランスを確認しましょう。花が足りない部分があれば、予備の花を付け足して形を整えます。

 

完成

スプレーバラとアジサイのドライフラワーで、豪華なリースが完成しました。 

 

グルーガンと木工用ボンドの特徴

ドライフラワーリースを作るときの接着には、グルーガンがおすすめです。乾燥が早く場所を決めたらサッと付けられるのでスムーズに作業を進められます。ただし失敗してもやり直しがきかないので、潔く手早く付ける必要があります。また、熱で溶けたグルーは熱いので、火傷をしないように注意しましょう。木工用ボンドでも代用できますが、グルーよりも乾きが遅いため、花が固定される前に、重さで落ちてしまうことがあります。その場合は、なるべくリース台をテーブルに置いたまま作業して、可能なら回転台などを利用して、リース台の振動を少なくする工夫しましょう。仕上がっても乾くまでは平置きにした方が無難です。

 

ドライフラワーリースの花材の選び方、楽しみ方のコツ

ドライフラワーは、複数の種類の花を使っても、落ち着いたトーンの色に揃うので、生花ほど色合わせを気にしなくても大丈夫です。今回の18cmベースのリース台なら、小さめの花を使うようにすると、リースに貼り付いた花の太さや高さを均一にしやすくなります。葉だけのもの、実だけのもの、香りのあるものなど、テーマを決めて材料を選ぶのも楽しいですね。出来上がったリースは退色やカビを防ぐためにも、直射日光や湿気を避けて飾ると、長く楽しめますよ。

 

 

五十嵐道子(フラワーデザイナー)

オーダーメイド花屋「包kurumi」フラワーデザイナー。フラワー装飾技能士1級。店舗やオフィス、イベント会場に出張して現場で花を生ける「生け込み」を中心に、フラワーアレンジメントやブーケなどの製作を手掛けています。小粋で色香漂う花を好む大人向けの作品が得意です。