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【お花のある暮らし8】ドライも美しい花束で、初めての「スワッグ」作り

「スワッグ」とは植物で作る壁飾りの総称で、リースもスワッグの1つです。今回は、花束タイプのスワッグの作り方をご紹介しましょう。ドライフラワーになったものを束ねる方法もありますが、初めての方は壊れにくい生花で花束を作り、そのままドライフラワーにする方法がおすすめです。リボンをクリスマスカラーに替えれば、クリスマス飾りにも使えますよ。

 

材料

  • 大葉ユーカリ(30~50cm):8本
  • ブルーファンタジア(50cm):2本
  • リューカデンドロン・プルモサス:3~5本
  • エリンジュー:3本
  • 秋色アジサイ:1本
  • ビニタイ:60cm
  • 麻ヒモ:60cm
  • リボン(7cm幅):90cm
  • 花用ハサミ

 

大葉ユーカリをテーブルへ置く

まず短めの大葉ユーカリ2本は、仕上げに使うので取り分けておきます。次に、残りの大葉ユーカリ6本の茎部分に付いた、葉や茎を取り除きます。取り除く葉の量は、最後に花束の花と茎の比率が約3対1になる程度です。そして葉や茎を取り除いた大葉ユーカリをテーブルへ置き、下から1/4の部分を親指と人差し指で軽く握り、そのほかの指を軽く添えます。ここが花束を結束する支点になります。親指と人差し指で支点を固定すると、このあとで入れる花を1点に集中させられるので、きれいに仕上がります。また、テーブルへ置きながら束ねることで、花材のズレを防げます。

 

ブルーファンタジアを重ねる

大葉ユーカリより少し手前側へブルーファンタジアを重ねます。このときそれぞれの茎は交差させず、まっすぐに並べて握りましょう。これ以降の花も同様に、茎はまっすぐに並べていきます。

 

エリンジュームを重ねる

ブルーファンタジアの上へエリンジュームを重ねます。ブルーファンタジアよりさらに少し手前側へ置くようにします。

 

リューカデンドロン・プルモサスを重ねる

エリンジュームの上へリューカデンドロン・プルモサスを重ねます。今回はグルーピングでやや左側にまとめて入れます。

 

秋色アジサイを重ねる

支点近くの右側にリューカデンドロン・プルモサスとのバランスを見ながら秋色アシサイを重ねます。支点近くに秋色アジサイのようなボリュームがある花を配置すると、バランスが良く見えますよ。

 

短めの大葉ユーカリを添え、形を整える

支点付近の左右に、残しておいた大葉ユーカリを1本ずつ添えて、全体の形が縦長の楕円形になるように整えます。

 

支点をビニタイで結束する

親指と人差し指で握っていた支点に、ビニタイを2周させ、しっかりとねじって結束します。このとき、1周巻くごとに緩みがないかをチェックしましょう。ドライフラワーになると茎が細くなるので、この時点で緩みがあると抜け落ちてしまいます。ビニタイは、ヒモより緩みにくく、ワイヤーの上にビニールが施されているので茎を傷めにくいという利点があるので、花束を初めて作る方におすすめです。

 

茎を切り揃える

花と茎の長さが約3対1になるように、茎を切り揃えます。

麻ヒモでフックを作る

次は、スワッグの裏側にフックを取り付ける作業です。支点のビニタイの上に、さらにに麻ヒモを2周巻き、しっかりと固結びしたあと、フックにする輪を作ります。輪がほどけるとスワッグが落下してしまうので、しっかりとした輪を作りましょう。余った麻ヒモはハサミでカットします。麻ヒモの代わりにビニタイでもOKですが、麻ヒモの方が横から見たときに、雰囲気が良くなります。

 

リボンを蝶結びする

支点のビニタイを隠すようにリボンで蝶結びします。壁に飾ったときに、蝶結びが逆さまになったり、縦結びにならないように注意しましょう。フックはリボンで巻き込まないように根元側へ出しておきましょう。壁に掛けて完成です。このままドライフラワーになっていく過程も楽しんでくださいね。

 

まとめ

テーブルの上で花材を次々と重ねていき、茎をまっすぐに束ねる今回のやり方は、初めてスワッグを作る方におすすめの方法です。花材はドライフラワーになるものを選ぶと良いですね。慣れてきたら、茎をらせん状に重ねるとまた違った雰囲気を楽しめます。いずれも、束ねた花の全体を楕円形にするようなイメージで花材を重ねていくと良いでしょう。ドライフラワーになり結束部分が緩んできたら、リボンを1度外して、ビニタイを締め直します。直射日光を避け風通しが良い場所で管理すると良いでしょう。

 

 

五十嵐道子(フラワーデザイナー)

オーダーメイド花屋「包kurumi」フラワーデザイナー。フラワー装飾技能士1級。店舗やオフィス、イベント会場に出張して現場で花を生ける「生け込み」を中心に、フラワーアレンジメントやブーケなどの製作を手掛けています。小粋で色香漂う花を好む大人向けの作品が得意です。