片付け過ぎない片付け術

[片付け過ぎない片付け術71]片付け実例・着ない服を見直し、快適収納に

「キッチンとクローゼット」は、だいぶかけ離れた組み合わせですが、主婦の「片付けの悩み」トップ2。そこで今回は「着ていないのに捨てられないたくさんの洋服」をもて余していた主婦の片付け実例をご紹介します。片付けのプロと一緒に1着ずつ見直した結果、詰め込まれていた洋服の中から「これからも着たい!」と思える洋服が見付かり、同時に「手放すべき洋服」も処分できたことで、収納ケースも、ご自身の心もスッキリ片付きました。

 

捨てられない洋服のせいで、「収納ケースが使い物にならない」

「押し入れの衣装ケースの中に、着ない洋服がいっぱいで困っているんです」というお悩みでお伺いしたお宅。確かに押し入れには、引き出しが4つある衣装ケースがドンと入っていて、中には洋服がいっぱい詰め込まれています。そのほかポールの付いたクローゼットがあり、コートやワンピース、ブラウスやニットなどが掛けてありました。お話を聞くと、衣装ケースの中は「もう何年も着ていない服がほとんど」で、クローゼットの中の「着ている服」はポールの場所を分けて夏物と冬物を掛けているそうです。でもポールに掛かっている服もギュウギュウで、「押し入れの引き出しケースを上手く使えたらいいんだけど、このままでは使い物にならない」とのことでした。

 

1着ずつ見直して、「お気に入りの洋服だけ」を残す

まずは引き出しケースの中の服を全部出しました。「何年も着ていないから全部捨てたい」とおっしゃっていましたが、1着ずつ「これはいつから着ていませんか?」「どんなときに着ましたか?」と尋ねると、「これ、3年くらい着ていなかったけど、PTAに着て行きたい」「このニット、春になったら着たい!今もっているパンツにピッタリ」など、服をいとおしむような表情に。そういう洋服は捨てる必要はないと判断し、取っておくことにしました。逆に「あ、これはもう着ない!」と吹っ切れた表情になった服は処分。同様にクローゼット内の服も見直してみると、「今着ている服」のはずなのに「これはもう着ない」という服もたくさん存在し、ケースもクローゼットも、お気に入りの服だけが残りました。

 

使えなかった収納ケースが「衣替えが楽になるシステム」に!

次に、手元に残った服を、クローゼットや衣装ケースへ収納します。この方は「たたむ収納」が苦手とのことで、「今シーズン着る」服は、クローゼットへ取り出しやすく掛けました。そして残りは、季節ごとに分け、押入れの衣装ケースへたたんで入れます。洋服の数が減ったので、ギュウギュウだった引き出しがゆったりと使いやすくなりました。衣替えの際には、この引き出しから丸ごと出してクローゼットの中身と入れ替えればOK。「使えてなかった衣装ケースが、システマチックに使えるようになった!」と、喜ばれました。

 

減らしたのに、「まるで洋服が増えた気分!」

クローゼットへ掛けた「今シーズン着る」服のなかには、これまで何年も押入れの中で眠っていた物もありました。1着ずつ見直したことで、自分が「今、着たい」と思える服を見付けられたのですね。「服を減らしたはずなのに、なぜか増えたような気分!」とおっしゃったのが印象的でした。たくさんの洋服をもっていても、着ない服ばかりなら、収納スペースを無駄遣いしているだけですが、本当に着たい服だけをもっていれば、収納スペースが少なくて済むだけでなく、着る服を選ぶのがラクになるし、何より、おしゃれが楽しくなりますよね。

 

まとめ

よく「〇年着ない服は捨てましょう」などと言われますが、私は気に入っていた服をそういった基準で手放して、後悔したことがあります。服がたくさんあり過ぎて「とにかく量を減らしたい」というときは別ですが、着ていない服にも愛着がある、まだ着る機会があるかもしれない、などという場合は、ぜひ1着1着と丁寧に向き合ってみてください。迷うときは「この服、どこに着ていこうかな?」と考えてみることをおすすめします。着る目的があれば、その洋服を着る機会を作れるはずですからね。逆に、どんなに気に入っていても「もう着ていく場所がない」と思う服なら、私は潔く手放すようにしています。

 

 

NON(ライフオーガナイザー)

暮らしをシンプル=簡単にすることで、もっとラクに、ハッピーになれるアイデアをいつも探しています。片付け過ぎない片付け術、ラク家事、かんたん料理や手芸、子育てなどをテーマに、等身大のヒントを発信していきます。ブログは「のんびりシンプルライフ~NON*troppo」