片付け過ぎない片付け術

[片付け過ぎない片付け術82]「片付けない夫」と上手に暮らすヒント4つ

せっかく片付けたリビングに、夫が物を出しっぱなしにするとガッカリするうえ、夫婦ゲンカに発展することも。今回は、片付けが苦手な夫にイライラせず、仲良く暮らすためのヒントを4つお話します。ポイントは「情報の共有」と「コミュニケーション」。「片付け」が原因のイライラを減らし、夫婦関係を良好に保ちましょう。筆者や片付けサポートへ伺ったお客様の経験も交えてご紹介します。

 

情報の共有1:それぞれが「快適」と感じる点を共有

我が家の夫は、書類をテレビ台の隙間に突っ込む癖があり、見ていてイライラしていました。「なぜそこに置くの?」を聞くと「書類を放置するとどこにやったか忘れてしまう。TVは1日1度以上必ず見るから、近くに置けばそのときに書類も一緒に目に入る。だから忘れずにチェックできるんだよ」と返ってきました。夫なりの「システム構築」だと分かったら、私も大いに納得したのです。ただ私は、突っ込んだ書類がグチャグチャになって見た目がよくないと感じたので、そこへ浅めのトレーを設置しました。見た目はきれいになりましたが、夫は何もない方が出し入れしやすかったようでした。それでも「リビングの目立つ場所だからトレーがあるほうが見た目がいいな」と譲歩してくれました。

 

このように「快適」と感じる情報を共有することで、お互いの主張を両立できることが多くあります。

 

情報の共有2:「生活動線」を共有

私は、夫が帰ってからカバンをリビングの真ん中に「ドン!」と置くのが邪魔でイライラしていました。そこで夫が帰ってからの動きをよく見ると、カバンを持ってリビングに入り、リビングの真ん中のテーブルに置かれた郵便物や新聞を見るために、テーブルのそばへカバンを置いていました。さっそくリビングの隅にパパ専用のスツールを置き、そこに郵便や新聞を置いてカバンと交換してもらうようにしたら、カバンの定位置が決まってスッキリしました。

 

また、ご主人が使う目薬をリビングの薬箱に入れておくとどうしても散らかるというお客様がいたのですが、ご主人が目薬を差す場所がいつも洗面所であることから、ご主人用の目薬の定位置を洗面所へ移したところ、散らからなくなったそうです。このように、物を「生活動線」上へ配置することで、夫婦ともにストレスを感じにくくなります。

 

コミュニケーション1:言いたいことが言い合える関係に

片付け苦手な夫にイライラしないために「情報の共有」が必要だとお話しましたが、そのためには、いつでも聞きたいことを聞け、言いたいことを言える夫婦関係であることが大切ですね。いきなり「片付けて!」と言ってもケンカになってしまうので、その前にまずは普段の何気ない会話をできるだけ楽しむようにしてはいかがでしょう。

 

行きたい場所や欲しい物などの話をしながら、お互いの気持ちを伝え合うのです。普段からこのようなコミュニケーションが取れていると、言いにくいことを言わなくてはいけなくなったときでも、スムーズに会話ができるのではないでしょうか。

 

コミュニケーション2:要望は「具体的」に伝えよう

ふわっとした内容の話よりも、論理的な話の展開を好む男性は多いと言われていますね。ですから、ただ「片付けて!」と言うのではなく、「何がどうだからこのように困っている」「○○してもらえると△△になるから、助かるのでお願い」というように理路整然と話すことで、理解が深まりケンカにならずに解決するということがあります。

 

「出したらしまってね」よりも「〇〇をここに入れてね」のように具体的な方法を示すのもおすすめですよ。このやり方は我が家の場合、18歳になった息子にも有効で、「○○が◇◇に入っていると、××するときに動かず取り出せるから」のように、「なぜそこに片付けてほしいか」を説明すると「なるほど」と納得し、次からその通りに片付けるようになりました。

 

まとめ

以前は、自分の考えや片付け方を夫に押し付けようとして、すぐに夫婦ゲンカになっていました。でも、私から見ると片付けないように見えていた夫の行動にも理由があることが分かり、それについての自分の気持ちを冷静に話すことで、夫が自ら片付けることも多くなりました。また、片付けサポートのお客様の中には「夫には夫なりの考えがあると分かったら、私が思うように夫が片付けなくてもイライラしなくなりました」と話してくれた方も。お互いが気持ちを分かち合うことで、暮らしをスムーズにしていけるのですね。

 

 

NON(ライフオーガナイザー)

暮らしをシンプル=簡単にすることで、もっとラクに、ハッピーになれるアイデアをいつも探しています。片付け過ぎない片付け術、ラク家事、かんたん料理や手芸、子育てなどをテーマに、等身大のヒントを発信していきます。ブログは「のんびりシンプルライフ~NON*troppo」