調理の下処理

[調理の下処理73]仕上がりアップ!煮汁染み込む「高野豆腐」の戻し方

和食の定番「高野豆腐」の煮物は、ちょっとした下処理で仕上がりが良くなります。今回は、煮汁がたっぷりと染み込みやすくなる「高野豆腐」の戻し方をご紹介します。豆腐を凍らせたあと乾燥させた「高野豆腐」は、別名「凍り豆腐」と呼ばれる乾物です。水戻しなしで煮汁に入れる場合もありますが、時間に余裕があるなら、戻してから調理すると仕上がりがアップしますよ。戻し方の基本をおさらいしましょう。

 

下処理1:湯に浸す

高野豆腐は水に戻すと、約6倍の重量になります。浸す水の量の目安は、6×7cmの大きさの高野豆腐5枚に対して、水は約1Lです。高野豆腐の種類によって大きさが異なるため、パッケージに書かれている水の量を確認すると安心でしょう。水の温度は、50~60℃が基本。50℃のお湯は、沸騰した湯に同量の水を加えると簡単に作れますよ。高野豆腐をバットなどに並べ、湯を注ぎます。浸す時間は10~20分です。

 

下処理2:水の中で押し洗いする

戻した高野豆腐からは、白く濁った水が出てきます。戻した湯を捨てて、新たに水を注いだら、両手で挟むか、指先で押し、濁り水が出てこなくなるまで押し洗いを繰り替えしましょう。その過程で、何度か水を取り替えます。写真では、まとめて押し洗いをしていますが、1枚ずつ行なっても良いでしょう。押し洗いをすることで、煮物の煮汁が濁りにくくなります。

 

下処理2:水をよく絞る

濁った水が出なくなったら、水分をしっかりと絞ります。水分が残っていると、煮汁で煮込んでも、味が薄くなってしまうからです。高野豆腐が崩れないように指先で優しく押さえて、水分を絞りましょう。そのあと、食べやすい大きさに包丁で切り分け、煮汁で煮込みます。普通の煮物よりも砂糖を多く入れた煮汁で煮込むと、冷めても美味しく食べられますよ。

 

 

じゅん(管理栄養士)

チョコレートと漬物が好きな管理栄養士です。現在、子育てに奮闘中。体力の衰えを感じながら、子どもと公園を走り回っています。家事の効率化とシンプルライフを目指して、日々の生活を見直し中です。