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衣類「防虫」あなたは大丈夫?防虫剤のプロに聞く、防虫剤の使い方(後)

前編では、防虫剤の効果的な使い方をエステーの防虫・除湿事業本部 防虫事業部の鍋島理佳さんに教えていただきました。今回は普段はお聞きできないお話や、うまく防虫できなかったときの原因について、引き続き鍋島さんにお聞きします。「残った防虫剤を混ぜて使ってもいい?」「防虫剤を入れたのに、服を虫に食われた」など、洋服の防虫は、意外と知らないことがありますね。

 

衣類「防虫」あなたは大丈夫?防虫剤のプロに聞く、防虫剤の使い方(前)

 

 

Q1.有効期限内の、去年の衣類用防虫剤が余っています。混ぜて使っても大丈夫ですか?

まだ使える防虫剤はせっかくなので最後まで使いきりたいところですが、組み合わせによっては併用はおすすめできません。防虫剤は薬剤別に、「無臭」のピレスロイド系、「有臭」のものにはパラジクロルベンゼン、ナフタリン、しょうのうがあります。無臭のピレスロイド系はどの薬剤とも併用できますが、有臭の薬剤同士は併用できませんので注意しましょう。

 

Q2.人形用の防虫剤が余っています。洋服に使っても大丈夫ですか?

収納スペースによって防虫剤の適正量が違うため、五月人形などの人形には人形専用、お洋服にはお洋服専用の防虫剤をおすすめします。

Q3.服に付いてしまった、パラジクロルベンゼンなど有臭タイプ防虫剤の臭いを取りたいのですが。

衣類についた防虫剤のニオイは、風通しのよい所に吊るしておけば自然に飛んでいきます。急いでいるときは、扇風機などでよく風を当ててください。ドライヤーは熱でシミになることがあるので使わないでください。

 

Q4.衣類用防虫剤は、ダニにも効きますか?

ダニは衣類の害虫ではありませんので、効果はありません。防虫剤は、写真のような「ヒメカツオブシムシ」「ヒメマルカツオブシムシ」「イガ」「コイガ」などの、洋服を食べてしまう幼虫に効果があります。

 

Q5.衣類用防虫剤を規定量入れて収納したのに、虫に食われてしまいました。何がいけなかったの?

原因はいくつか考えられますが、防虫剤の使い方や衣類の収納の仕方を誤っている可能性があります。以下の4つをチェックしてください。

  1. 密閉された空間で使用しているか?
  2. 有効期限が切れていないか?
  3. 防虫成分がきちんと行き渡っているか?
  4. 衣類の洗濯と収納空間の掃除をしたか?

 

1.密閉された空間で使用しているか?

防虫剤は、防虫成分を空間内に拡散することで効果が生まれます。クローゼットやタンスなどは、密閉されなければ十分な効果を得られない場合があり、持続期間も短くなります。ハンガーラックに衣類を吊るすなど、オープンスペースで使用する場合は、防虫成分が揮発しないカバータイプやシートタイプの防虫剤がおすすめです。例えば、エステーだと下記ような商品があります。

◇ムシューダ まとめて防虫カバー
http://www.st-c.co.jp/products/detail/mothproofing_agent_003372.html

◇ムシューダ 防虫カバー 1年間有効 スーツ・ジャケット用
http://www.st-c.co.jp/products/detail/mothproofing_agent_001413.html

 

2.有効期限が切れていないか?

有効期限が過ぎていても気付かずに使用し続けて、防虫剤の効果がなくなっている場合があります。エステーの「ムシューダ」の場合、時期が来たら「おわり」のマークでお知らせする「おとりかえサイン」が付いています。衣替えなどの際に、必ずチェックしてください。

 

3.防虫成分がきちんと行き渡っているか?

防虫成分は空気より重いため、上から下に広がっていきます。引き出しや衣装ケースなどの場合、衣類の下に入れると効果が十分に発揮できないことも。たたんだ衣類の上に置いてください。

 

4.衣類の洗濯と収納空間の掃除をしたか?

防虫剤を正しく使っていても、衣類が汚れていたり、収納環境が悪すぎると、虫食いを防げないこともあります。長期間収納する前には、衣類の洗濯と収納空間の掃除を忘れずに行って、防虫剤を上手に活用しましょう。

 

まとめ

みなさん、いかがでしたか?衣替えはまだという方は、ゴールデンウィーク中にぜひ終わらせてしまいましょう。しまうときは、衣類をきれいに洗い、パッケージ通りの量の防虫剤を入れて密封しましょう。お気に入りの服を、来シーズンまでしっかり保管したいですね。

 

 

qufour(クフール)編集部

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