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「メンマ」と「シナチク」って同じ?違う?歴史的な背景、知ってますか?

ラーメンの上に乗っている茶色い短冊状の食べ物、「メンマ」と呼んだり、「シナチク」と呼んだりしませんか?今回は、2つは同じものなのか?作り方に違いがあるのか?などを、歴史とともに、調べてみました。

 

作り方は?日本ではいつから食べている?

「メンマ」「シナチク」、実は全く同じものを指します。どちらも日本でよく見かける竹とは別の種類の麻竹(マチク)を茹でて塩漬けにして乳酸発酵させから乾燥させ、さらに水で戻して調味したものです。日本では明治時代から食べられています。当初は台湾からの輸入がほとんどでしたが、現在では中国からの輸入が多く、一部は国内でも作られています。呼び名については、最初「シナチク」と呼ばれていたものが、「メンマ」に変わったという歴史的な背景があります。

 

シナチクからメンマへ

「シナチク」は、現在のラーメン、当時の「支那そば」に載っている「竹」という意味で「シナチク」呼ばれました。「支那」はもともと、中国の土地や文化などを指す、世界で使われていた呼び名。しかし戦前戦中の日本で「中国を悪い意味で言うときに使われた」ことへ、1946年に中国から抗議があり、呼び名を「中国」に改めることになりました。そして「シナチク」も改名されることとなり「麺(メン)の上に載せる『マ』チク」なので、「メンマ」となったそうです。1960年代後半に、桃屋の「味付メンマ」が大ヒットし、「シナチク」から「メンマ」という呼び名が一気に広がりました。

 

メンマに似ているほかの食材

「メンマ」と「シナチク」に、茶色い見た目やコリコリとした食感が似ているものとして、ザーサイやカンピョウがあります。ザーサイはアブラナ科の植物で茎を塩などで漬けた中華漬物で、カンピョウはウリ科のふくべの実を裂いて乾燥したもの。茎や実と部位も違えば、味も違いますが、場合によってはお互いを代用できることがあるかもしれません。

 

食物繊維にローカロリー、ダイエットにも

「メンマ」も「シナチク」も同じもののはずなのに、どっちが思い浮かぶかは、年齢の違いだったというわけですね。ラーメンと一緒に何気なく食べていることの多いメンマですが、食物繊維が豊富なタケノコが原料で、腸内の環境を整える乳酸発酵食品でもあります。さらに噛み応えがあってローカロリー、ダイエットにもよさそうです。ラーメンのおともだけではなく、日々のメニューにも取り入れてみるとよいかもしれませんね。

 

otako

1男2女の母です。子どもたちもわたしも、おいしいものが大好きです。